25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し: 需給改善を意識した個別物色
■決算チェック:日立ハイテク、1Q営業利益は半導体向け減速も進捗率25.8%
■前場の注目材料:信越化、米に新工場、1650億円投資、塩ビ樹脂一貫生産


■ 需給改善を意識した個別物色

25日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。24日の米国市場は、複数の構成銘柄が好決算を発表したことを受けて、NYダウは197ドル高となった。一方で、検索大手アルファベットの好決算を受けて買いが先行したハイテク株は、その後はAMDやマイクロンテクノロジーが2%を超える下落となるなど、利益確定の流れが強まっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の22550円。円相場は1ドル111円20銭台で推移している。NYダウの上昇の流れを受けて、指数インパクトの大きい値がさ株を中心にインデックスに絡んだ買いが先行しよう。

ただし、ハイテク株等は次第に上値の重さが意識されてくる可能性もあり、資生堂<4911>などディフェンシブ系にシフトしやすいだろう。また、昨日の日経平均は前日の大幅な下げに対する自律反発の域は脱していないが、前日の金融セクターへの物色のほか、中国関連への資金シフトなど、ショートカバーとみられるリバランスの流れがみられている。地政学リスクや米中貿易摩擦への警戒、米欧首脳会談の行方など、不安材料は変わらないものの、ポジションをニュートラルに戻す動きからの買い戻しの動きも意識される。

また、日経平均が22500円処での底堅さが意識される中、中小型株についても底堅い値動きが目立ってきている。これまでは引け前15分辺りからポジションをニュートラルにする動きが優勢だったが、昨日は大引けにかけても底堅さが目立っていた。信用買い残高の整理が順調に進捗するなか、1月高値期日通過を意識した需給改善への思惑も高まりやすく、押し目拾いの動きも強まりやすいようだ。本格化する決算を意識した個別物色も次第に広がりをみせてくると考えられる。


■日立ハイテク、1Q営業利益は半導体向け減速も進捗率25.8%

日立ハイテク<8036>の4-6月期(1Q)業績は売上高が前年同期比5.3%増の1730憶円、営業利益が同4.1%増の163憶円だった。半導体向けは減速したが、血液検査に使う装置が中国などで伸びた。また、電子顕微鏡の販売も好調。通期計画に対する第1四半期営業利益の進捗率は25.8%と順調な進捗。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22510.48、+113.49)
・NYダウは上昇(25241.94、+197.65)
・米原油先物は上昇(68.52、+0.63)
・VIX指数は下落(12.41、-0.21)
・シカゴ日経225先物は上昇(22550、大阪比+40)
・日銀が大規模緩和継続
・4−6月期好業績への期待

・信越化<4063>、米に新工場、1650億円投資、塩ビ樹脂一貫生産
・旭化成<3407>、タイで樹脂原料増産、年8万トンに


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:30 豪・消費者物価指数(4-6月) 2.2% 1.9%



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~ 需給改善を意識した個別物色