17日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:個人主体の材料株物色なども復活してくるか
■決算チェック:住江織、今期コンセンサス上回る営業増益見込む
■前場の注目材料:三菱ケミHD、健康経営で成果目標、働き方など指数化


■個人主体の材料株物色なども復活してくるか

17日の日本株市場は底堅さが意識される相場展開になりそうだ。16日の米国市場ではNYダウが44ドル高と小幅に上昇。6月小売売上高が予想に一致したほか、大手行のバンク・オブ・アメリカ(BAC)の決算内容が好感され、金融関連株を中心に買いが先行した。しかし、トランプ大統領とロシアのプーチン大統領の会談で原油価格の上昇抑制に向けた協議が予想され、原油安を受けてもみ合う展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の22540円。円相場は1ドル112円20銭台で推移している。

注目された米ロ首脳会談では、両首脳は対話を通じて関係改善を目指すことで一致。核軍縮やシリア内戦などでも協力するとしたが、実現させるための具体策は示さなかった。もっとも、大きな転換を期待する流れはなく、演出の一環との見方から材料視する流れにはならないだろう。引き続き米中貿易摩擦への影響を警戒しつつも、需給不安が和らぐ中で、足元のリバウンド持続が意識されそうだ。

先週は日経平均への寄与度が高いソフトバンクG<9984>に米著名ファンドによる株式取得、ファーストリテイリング<9983>は好調な決算がそれぞれ株高につながったことも先物主導の需給関係においては、売り方を躊躇させ、買い方に有利な材料として働いた。ディフェンシブ系から景気敏感セクターへのリバランスを促す流れにも向かわせており、リバランス中心ながらも結果的には日経平均の下値切り上げにつながっている。

一方でインデックス主導の売買については、反対の値動きも速いことは意識しておきたいところ。出来高は12億株台と依然として低水準であり、今週の投資主体売買動向で、海外勢の動向に変化がみられているかを見極めたいところであろう。また、インデックス主導のため、中小型については勢いが鈍る銘柄が多く散見されている。個人の需給動向は悪化傾向であるが、今後、日経平均の1月高値期日が通過してくるため、個人主体の材料株物色なども復活してくるかが注目されてきそうだ。需給改善を意識した押し目拾いのスタンスとなろう。


■住江織、今期コンセンサス上回る営業増益見込む

住江織<3501>は13日、2018年5月期決算を発表。売上高は前期比1.9%増の978.72憶円、営業利益は同73.2%増の22.47憶円だった。営業利益は従来計画の22.00億円を超過しての着地となった。19年5月期営業利益は前期比37.9%増の31.00憶円を見込んでいる。コンセンサスは26.00-28.50憶円程度を見込んでおり、今期見通しは評価材料になりそうだ。インテリア事業の再構築や為替換算の影響による前期比減収を見込んでいるが、利益面では、引き続き好調な自動車内装需要から、増益を予想している。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22597.35、+409.39)
・NYダウは上昇(25064.36、+44.95)
・日銀が大規模緩和継続
・4−6月期好業績への期待

・三菱ケミHD<4188>、健康経営で成果目標、働き方など指数化
・カネミツ<7208>、国内生産再編、EV・HV向け、2工場で体制拡充


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:30 中・新築住宅価格指数(6月)  0.8%



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~個人主体の材料株物色なども復活してくるか