■NY株式:NYダウは98ドル高、金融やハイテク株に買いが広がる

米国株式相場は上昇。ダウ平均は98.46ドル高の24216.05、ナスダックは58.60ポイント高の7503.68で取引を終了した。朝方は対中貿易摩擦への警戒感が根強く残るなか、1-3月期GDP確報値が予想を下振れ小動き。米連邦準備制度理事会(FRB)によるストレステスト(健全性審査)の結果発表を取引終了後に控えて、増配や自社株買いが予想される金融セクターに買いが広がったほか、ハイテク株も選好され、上昇した。セクター別では、電気通信サービスや小売が上昇する一方で食品・生活必需品小売や消費者・サービスが下落した。

ネット小売のアマゾン(AMZN)は、オンライン薬局運営のピルパックと買収合意し上昇。しかし、買収によるアマゾンの本格的なヘルスケア分野への参入を受けて、ドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)や薬剤給付管理会社のCVSヘルス(CVS)などが下落。コンサルティングのアクセンチュア(ACN)や食品のマコーミック(MKC)は、決算内容が好感され、堅調推移。一方で、家庭用品小売のベッド・バス&ビヨンド(BBBY)は、決算内容が予想に届かず下落した。

マーケット終了後にFRBが発表したストレステストの結果発表では、ドイツ銀行を除く34の銀行が資本計画の承認を受けた。しかし、ゴールドマンサックス(GS)とモルガンスタンレー(MS)は条件付き承認となり、資本還元は抑制されそうだ。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米国株高を意識してドル強含み

28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円06銭へ下落後、110円65銭まで上昇し、110円50銭で引けた。米国の1-3月期国内総生産(GDP)確定値が下方修正されたため、景気への楽観的見方は後退しドル売りが優勢となった。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)による米銀対象のストレステストの結果発表を控えて株式相場が上昇に転じたことから、ドル買い・円売りが再燃した。 ユーロ・ドルは、1.1600ドルから1.1551ドルまで下落し、1.1568ドルで引けた。欧州連合(EU)サミットへの警戒感にユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、127円32銭まで下落後、127円92銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3050ドルへ下落後、1.3109ドルまで上昇した。英国の欧州連合(EU)離脱が景気に影響を与えるとの懸念がポンド売りを促す要因となったが、英中央銀行のホールデン氏のタカ派発言で下げ止まった。ドル・スイスは、0.9991フランから0.9960フランまで下落した。


■NY原油:続伸で73.45ドル、米国内の原油在庫減少が引き続き買い材料に

NY原油先物8月限は続伸(NYMEX原油8月限終値:73.45 ↑0.69)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比+0.69ドルの73.45ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時74.03ドルまで買われた。原油在庫の大幅な減少が引き続き材料視された。オクラホマ州クッシングの在庫水準がただちに回復する可能性は低いとの見方や、ベネズエラとリビアの原油輸出停滞も前日に続いて買い材料となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  28.67ドル   +0.43ドル(+1.52%)
モルガン・スタンレー(MS) 48.29ドル   +1.10ドル(+2.33%)
ゴールドマン・サックス(GS)223.42ドル  +3.24ドル(+1.47%)
インテル(INTC)        49.25ドル   +0.49ドル(+1.00%)
アップル(AAPL)        185.50ドル  +1.34ドル(+0.73%)
アルファベット(GOOG)    1114.22ドル +10.24ドル(+0.93%)
フェイスブック(FB)     196.23ドル  +0.39ドル(+0.20%)
キャタピラー(CAT)      136.03ドル  +1.42ドル(+1.05%)
アルコア(AA)         46.47ドル   +0.73ドル(+1.60%)
ウォルマート(WMT)      85.86ドル   -1.03ドル(-1.19%)
スプリント(S)         5.47ドル   +0.06ドル(+1.11%)








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情報提供元: FISCO
記事名:「 28日の米国市場ダイジェスト:NYダウは98ドル高、金融やハイテク株に買いが広がる