以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家アイデア投資家氏(ブログ「アイデア投資家」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

----

※2018年6月27日23時に執筆

6月下旬になり、株主総会のシーズンがピークを迎えつつあるが、皆さんは投資先の株主総会に参加しただろうか。私はオリックス<8591>の株主総会に6月26日に参加したので、今回はその様子をレポートする。ダブル・スコープ<6619>に続いて、今年2回目の総会参加である。

株主総会の開催場所である「グランドプリンスホテル新高輪」に品川駅から向かう途中、NTTなどの株主総会も近くで開かれていた。

株主総会は、招集通知に添付されていた事業報告が行われ、井上CEOが議長として仕切りながら、株主からの質問タイムに進んだ。

株主20名程度が質問台に立ち、活発に質疑応答が行われ、株主への工場見学ツアー招待要望、事業セグメントのより詳細な情報開示要望、株価低迷への取り組み、オリックス銀行へのユーザーとしての苦言、世界の同業態を持つベンチマーク企業、不動産事業の取り組みスタンスなどなど、多様な質問があり、アイデア投資家もその波に乗り質問した。

ここで目を引いた質疑は、社外取締役の取締役会への具体的な貢献を問う質問だった。オリックスの取締役会は、議案採決前時点で10名、採決後12名になる取締役の内、6名が社外取締役。その6名がどんな提案や指摘を会社に対して行い、どう事業運営に有益だったのか説明を求めていた。

見応えがあったのが、社外取締役である竹中平蔵氏、ロバート・フェルドマン氏に対してある株主が名指しで説明を求め、竹中平蔵氏は当たり障りのない説明に終始した印象だった一方、フェルドマン氏の説明はより具体的で、5年前にエネルギー問題のレポート提言で、風力・太陽光発電所を作るのに繋がったり、海外スタッフの活用や評価制度に指摘をしたり、買収したロベコとオリックスの人材交流を橋渡ししたといった内容を説明。
今回の質問を受け、今後オリックスが社外取締役の活動状況をどう開示していくのか注目したい。

一通り質問を受け付けたあとは議案の採決に進み、定款一部変更と取締役12名の選任は無事承認され、12時前には株主総会は終了した。

閉会後、会場外にはオリックスが取り組む事業プレゼンのコーナーに説明員がいて、改めてオリックスの事業の広さを実感した。知名度のあるプロ野球の運営から、あまり知名度の高くない農業事業、高齢者住宅事業、水族館運営などが賑わっていた。

今回株主総会参加で感じた一番のメリットは、事業に対する経営陣の考えを率直かつストレートに聞け、株主質問への受け答えで人柄やコミュニケーション能力が見える事だった。皆さんもぜひ、時間があれば積極的に参加してみてほしい。

----

執筆者名:アイデア投資家
ブログ名:アイデア投資家




<HT>

情報提供元: FISCO
記事名:「 個人投資家アイデア投資家:東証1部上場企業の株主総会に行ってみた オリックス編【FISCOソーシャルレポーター】