27日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:昨日堅調だった銀行株の動向に注視
■決算チェック:ライトオン、3Q営業損益は黒字転換、通期超過達成
■前場の注目材料:三菱ケミHD、材料開発「MI」活用、専門組織で技術結集


■昨日堅調だった銀行株の動向に注視

27日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。26日の米国市場では小幅ながらNYダウ、ナスダックともに上昇した。中国による対米投資制限についてトランプ政権の間で意見の相違があることが報じられ、買い戻しが先行。また、原油相場の上昇も材料視される格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比15円安の22305円。また、円相場は1ドル110円台と前日からはやや円安に振れて推移している。米国の通商政策に対する不透明感も根強いが、米国株高や原油高を受けて、自律反発も意識されやすところであろう。

昨日は指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>の2社で日経平均を約75円押し下げるなか、朝安後下げ渋る格好となった。銀行株が底堅い動きをみせたことも、安心感につながりそうである。とはいえ、セクターでは電力ガス、水産農林、海運、パルプ紙が上昇率上位であり、ディフェンシブ系のほか、相対的に出遅れているセクターへのリバランスに留まっているように映る。銀行株の上昇が安心感につながっているものの、相場反転のきっかけとなるかは見極めが必要であろう。また、米中貿易摩擦の行方を見極めながらの物色になりそうだ。

円相場は再び110円台での推移となっており、輸出関連の自律反発が見られるかが注目されるほか、昨日総じて堅調だった銀行株の動向にも注視しておきたいところである。また、需給悪化が警戒される中小型株については、エーアイ<4388>、プロパティデータバンク<4389>、アイ・ピー・エス<4390>が東証マザーズに新規上場する。資金回転が効いてくるかが注目されるが、弱含みとなるようだとセンチメントはより悪化することになりそうだ。

(村瀬 智一)


■ライトオン、3Q営業損益は黒字転換、通期超過達成

ライトオン<7445>は26日、2018年8月期第3四半期決算を発表。売上高は前年同期比4.
8%減の590.89憶円、営業損益は17.57憶円の黒字に転換した。通期計画(12.00憶)を
超過しての着地となった。前期不振だったウィメンズ部門は、商品の展開方法の見直
しや什器入れ替えの効果もあり回復傾向がみられた。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22342.00、+3.85)
・NYダウは上昇(24283.11、+30.31)
・ナスダックは上昇(7561.63、+29.62)
・SOX指数は上昇(1333.40、+5.36)
・米原油先物は上昇(70.53、+2.45)
・VIX指数は低下(15.92、-1.41)
・1ドル110円00-10銭
・日銀が大規模緩和継続
・朝鮮半島の地政学リスク後退

・三菱ケミHD<4188>、材料開発「MI」活用、専門組織で技術結集
・東海カ<5301>、米に生産拠点、カーボンブラック、SRCを341億円で買収


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00 アルミ出荷統計(5月)

<海外>
・10:30 中・鉱工業利益(5月)  21.9%




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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~昨日堅調だった銀行株の動向に注視