25日のドル・円相場は、東京市場では110円04銭から109円38銭まで下落。欧米市場でドルは109円37銭まで下げた後、一時110円04銭まで急反発したが、109円77銭で取引を終えた。

本日26日のドル・円は、主に109円台後半で推移か。米通商政策などに対する市場の懸念は払拭されていないことや株安を警戒して、リスク選好的なドル買いは抑制される可能性が高いとみられる。

25日のニューヨーク市場では、産業上重要な技術を保有する米国企業への投資や買収を制限することを米財務省が計画しているとの報道を受けて、米国株式が大幅安となる場面があった。ムニューシン米財務長官は財務省が導入を計画している米ハイテク企業への投資制限について、「中国だけに限定した措置ではなく、米国の技術を盗用しようとする全ての国が対象になる」と述べた。株式、為替はこの発言に対して反応したが、その後、ナバロ国家通商会議(NTC)委員長が米CNBCとのインタビューで「政府の計画は違う。われわれが世界に投資制限を課そうとしているという考えは無視していただきたい」と答えており、リスク回避的なドル売りは一服した。

ただし、市場関係者の間では「何らかの形で米ハイテク企業への投資制限が実施される可能性は高い」との見方が多い。一部の市場関係者は「最終的にはトランプ大統領が決めることになる」と見ている。トランプ大統領が早い時期にこの問題について結論を下すことを株式市場は期待しており、外為市場では何らかの形で投資制限が実施されてもリスク回避的なドル売りが大きく広がる可能性は低いとの声が聞かれている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:株安警戒でリスク選好的なドル買い抑制も