11日の日経平均は大幅に続伸。261.30円高の22758.48円(出来高概算16億6000万株)で取引を終えた。10日の米国市場は、追加利上げ観測が後退するなか、半導体・半導体製造装置や電気通信サービスを中心に上昇。また、米朝首脳会談が6月12日、シンガポールで開かれることが決まった。米朝会談への期待による地政学リスクの後退なども意識されるなか、日経平均は上値抵抗として意識されていた22500円を突破して始まった。先物主導によるインデックス売買の影響は大きいが、抵抗線突破によるショートカバーを誘う格好となり、上げ幅を拡大させている。

セクターでは精密機器、パルプ紙、機械、電気機器、建設、情報通信が堅調。一方で鉱業、石油石炭、ゴム製品、繊維が小安かった。指数インパクトの大きいところでは、KDDI<9433>、ファナック<6954>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>が牽引。半面、NTTデータ<9613>、セコム<9735>、日本ハム<2282>が重石に。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。

決算発表集中日を通過したことから、今後は改めて決算内容を見直す動きに向かいやすく、現状のインデックス売買が主導の相場展開から、より個別対応の物色に向かいやすいだろう。軟調な推移となっているJASDAQやマザーズの中小型株を見直す流れも次第に増えてくることが意識されそうである。好決算ながらも材料出尽くしから調整をみせている銘柄やコンセンサス内で過剰に嫌気されていた銘柄等を見直す動きを意識しておきたい。(村瀬智一)



<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 改めて決算内容を見直す動きへ【クロージング】