26日のドル・円相場は、東京市場では104円64銭から105円16銭まで反発。欧米市場でドルは105円48銭まで上昇し、105円40銭で取引終了。

本日27日のドル・円は、105円台半ばで推移か。米中の貿易摩擦への警戒感の後退を背景にドル買い・円売りが強まっている。森友学園の文書改ざん問題をめぐり佐川前国税庁長官の証人喚問や日経平均株価の動きをにらみ、105円台半ばでもみ合いとなる展開が予想される。

米中貿易摩擦への警戒感が強まる中、ムニューシン米財務長官とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が中国の劉鶴氏宛に宛てた書簡の中で、中国による米国製自動車への関税の引き下げ、米国製半導体の購入拡大、米企業による中国金融セクターへのアクセス改善など具体的な要求を示し、両国が水面下で交渉を開始したと報じられた。これを受けて、投資家心理は改善し、米株式市場が上昇。米長期金利も小幅に上昇したことから、ドルの買い戻しが強まっている。

ただ、本日午前には森友学園の決済文書改ざん問題をめぐり佐川前国税庁長官の証人喚問が行われる。野党による安倍首相や麻生財務相への責任追及が強まる中、事実がどこまで明らかとなるかが焦点となっていることから、市場は内容を見極めたいとの見方から手控えムードも広がっている。本日の東京市場は日経平均株価の動きをながめ、105円台半ばで底堅く推移する展開が予想される。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:佐川前国税庁長官の証人喚問を注視へ