22日の日経平均は大幅に反発。211.02円高の21591.99円(出来高概算13億8000万株)で取引を終えた。21日のNY市場はFOMC発表後に一時上昇したものの、引けにかけて上げ幅を縮小し下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比でマイナスだったが、一先ずFOMC通過によるアク抜けが意識された。その他、原油先物相場の上昇のほか、20日のNY市場の上昇等もあり、寄付き後直ぐに上昇に転じると、その後もじり高基調が続いた。5日線辺りが上値抵抗となって上げ幅を縮める局面もみられたが、後場半ば辺りから再び強含みとなり、本日の高値圏で取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは鉱業、石油石炭、サービス、医薬品、精密機器、機械、その他金融が堅調。半面、空運、食料品、電力ガス、証券が小安い。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>、テルモ<4543>、リクルートHD<6098>がけん引。

日経平均は5日線を捉えており、明日は25日線を捉えることが出来るかが注目されるところ。期末要因に絡んだ商いが中心であり、方向感は掴みづらいところであるが、期末接近による買い戻し等も意識されやすく、底堅さは意識される。また、配当志向の物色も下支えになりやすい。

一方で、来週には佐川前国税庁長官の証人喚問が予定されており、国内政治リスクに対する警戒感から積極的な売買は手控えられるだろう。ただ、それ故に指値状況は薄く、インデックスに絡んだ商いによるインパクトも大きくなる。(アナリスト 村瀬智一)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 国内政治リスク警戒も期末需給でしっかりか【クロージング】