10日の日経平均は4営業日ぶりに反落。61.79円安の23788.20円(出来高概算15億9000万株)で取引を終えた。9日の米国市場ではNYダウ、ナスダック、S&P500指数は揃って最高値を更新したものの、半導体関連が利益確定の売りに押されていた。この流れから、東エレク<8035>、TDK<6762>などが売り優勢の展開となり、日経平均は小反落で始まった。その後プラス圏を回復する局面もみられたが、指数インパクトの大きい値がさの一角に断続的な売りが続き、日経平均は23800円を挟んだ攻防となった。

セクターでは原油相場の上昇を背景に、石油石炭、鉱業が堅調。パルプ紙、輸送用機器、不動産、海運、銀行、保険、その他製品、その他金融がしっかり。一方で、食料品、精密機器、化学、建設、空運、金属製品、情報通信はさえない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、アサヒ<2502>、信越化<4063>、資生堂<4911>、TDK<6762>、ソフトバンクG<9984>が日経平均の重しとなった。

日経平均は過熱を冷ます格好での一服といったところであろう。ただし、それでもボリンジャーバンドの+2σを上回っており、23500円辺りまでの調整は意識しておいても良さそうである。とはいえ先高観が強い中での過熱を冷ます一服のため、押し目買い意欲は強いだろう。また、先行して上昇していた銘柄等には利食いが出やすいものの、相対的に出遅れている銘柄やセクターには水準訂正を狙った物色もありそうだ。(村瀬智一)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 出遅れている銘柄やセクターには水準訂正を狙った物色も【クロージング】