8日のドル・円相場は、東京市場では114円03銭から113円64銭まで下落。欧米市場ではドルは113円40銭から113円90銭まで戻しており、113円87銭で取引を終えた。

本日9日のドル・円は、主に113円台後半で推移か。米税制改革の先行き不透明感を背景にドル買い・円売りがやや優勢となっているが、米長期金利の上昇を意識して、113円台後半で下げ渋る展開が予想される。

ライアン米下院議長は8日、税制改革で法人税減税を先送りする可能性があることを示唆した。これに先立ち、上院の共和党執行部が現行35%の連邦法人税の20%への引き下げ実施時期を下院案の来年から2019年への先延ばしを検討していると報じられていた。これを受けて、市場では米税制改革の先行き不透明感が強まり、ドル売り圧力がやや強まっている。

ただ、米長期金利の小幅な上昇を意識してドルは下げ渋っており、9日の東京市場では113円台後半で底堅く推移する展開となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)による年内追加利上げ観測や日銀による大規模金融緩和の維持を背景に、市場参加者の間からは「日米金利差の拡大を意識したドル買い・円売り地合いは維持される」との声が聞かれている。






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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利上昇を意識してドル下げ渋りも