20日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:欧州政情不安嫌気も日銀ETF買いで14連騰なるか
■外資系証券の注文動向:差し引き80万株の買い越し
■前場の注目材料:東レ、韓国2工場に350億円、二次電池、セパレーター需要増


■欧州政情不安嫌気も日銀ETF買いで14連騰なるか

20日の日本株市場は、利食い優勢の相場展開になりそうだ。19日の米国市場は、中国の景気減速やスペインの政情不安への警戒感から売りが先行した。NYダウは小幅に上昇となったが、ナスダックはマイナスに。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比135円安の21335円となり、これにサヤ寄せする格好から売りが先行しそうだ。

売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、日経平均の連騰記録が意識されるなか、指数インパクトの大きい値がさの一角の動向を睨みながらの展開になろう。また、足元ではインデックスに絡んだ資金流入による主力大型株が指数をけん引している。マイナス圏での推移となれば、日銀のETF買い入れへの思惑等も意識されてくるため、大引けに向けた値動きが注目される。

ただ、日中についてはこう着感の強い相場展開のなかでは主力大型株から、出遅れ感のある中小型株に個人を主体とした物色資金がシフトしやすくなるとみられる。マザーズ銘柄などは相対的に出遅れ感が目立つこともあり、短期資金が向かいやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き80万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り460万株、買い540万株、差し引き80万株の買い越しとの観測。

10月 12日(木): 310万株の売り越し
10月 13日(金): 600万株の買い越し
10月 16日(火): 190万株の売り越し
10月 17日(水): 190万株の売り越し
10月 18日(木):330万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(23163.04、+5.44)
・日経平均は13営業日続伸(21448.52、+85.47)
・衆院選情勢、自公優勢でアベノミクス加速期待
・マザーズ指数は上昇(1087.17、+6.02)
・NY金は上昇(1290.0、+7.0)

・ニチアス<5393>、ガラス繊維スポンジ状に、高耐熱性、吸音効果、新素材開発
・東レ<3402>、韓国2工場に350億円、二次電池、セパレーター需要増
・ファナック<6954>、AI使い予防保全、射出成形機、部品の摩耗量推測


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  銅電線出荷統計(9月)
・10:10  国債買い入れオペ(残存期間1年超5年以下と5年超10年以下)(日本銀行)

<海外>
・特になし



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~日銀ETF買い、欧州政情不安、衆院選情勢は自公優勢