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タイ工業連盟(FTI)は、8月の自動車生産・販売台数を発表した。対前年同月比で、生産台数が+13.5%、国内販売は+6.8%、輸出台数は+9.3%の好調な伸びとなった。
自動車販売台数速報タイ2017年(自動車産業ポータル MarkLines)の記事より。新型車の投入、観光客の増加、農産物生産量の増加、輸出の増加、民間投資の増加などが好調な販売の背景にあるとしている。
https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_thailand_2017
自動車各社のタイでの最新動向を見てみる。
・三菱自<7211>は、昨年タイからの輸出台数が30万台をこえタイ最大の自動車輸出メーカーとなった。また、7月には、タイ現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランドが、日産<7201>とともにタイで三菱自動車を購入するお客さま向けに販売金融サービスブランド「ミツ・リーシング」を立ち上げた。
・トヨタ自<7203>は、タイ政府が電動技術を取り入れた車の普及を後押しする優遇税制を打ち出したのにともない、タイでのHV生産の車種を1種類から順次増やしていく。
・ホンダ<7267>のタイでの人気は、米調査会社JDパワーが実施した「2016年タイ自動車商品魅力度(APEAL)調査」に反映されている。エントリーのジャズ、ミッドサイズのシビック、コンパクトSUVのHR-Vがいづれも「魅力度1位」を獲得した。
タイのシェアでは1位のトヨタが苦しんでいる中、いすゞ、ホンダ、日産+三菱がシェアを伸ばし4強の熾烈な争いになってきている。各社のタイでの生産とタイからの輸出は本社からもますます注目されていく。
また、カリフォルニア州に端を発したZEV規制の流れが、タイでもEVへの移行を加速していくだろう。EVの心臓部品である、鉛蓄電池、LiB(リチウムイオン電池)、ニッケル水素電池、FC(燃料電池)等の各種バッテリーの技術動向、生産動向、価格動向が複雑に今後のタイのEV市場にも影響してくるだろう。
執筆者名:三竿郁夫 IA工房代表
ブログ名: 「IA工房」
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