5日の米国株式相場は下落。ダウ平均は234.25ドル安の21753.31、ナスダックは59.76ポイント安の6375.57で取引を終了した。先週末の北朝鮮による核実験や、新たなミサイル発射への警戒感から投資家心理が悪化し売りが先行。トランプ大統領が、オバマ政権で策定された不法移民の強制送還を免除する政策を撤回する方針を示したことで政権運営への懸念も強まり、終日軟調推移となった。セクター別では、食品・生活必需品小売やエネルギーが上昇する一方で銀行や保険が下落した。

複合企業のユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)は、航空機器のロックウェル・コリンズ(COL)と300億ドル(純債務含む)で買収合意し、下落。航空大手のデルタ航空(DAL)は7-9月期の業績見通しを引き下げ、軟調推移。ハリケーン「ハービー」の影響に伴う欠航や燃料価格の高騰を巡る航空業界の業績悪化も意識され、アメリカン航空(AAL)、ユナイテッド・コンチネンタル(UAL)など航空株に売りが広がった。長期金利の低下でモルガン・スタンレー(MS)やゴールドマンサックス(GS)などの金融各社が下落した。

ミネアポリス連銀総裁はインフレ率が低調に推移している理由として、利上げが米経済に悪影響を及ぼしている可能性を示唆した。

Horiko Capital Management LLC



<TM>

情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:ダウ234ドル安、地政学リスクへの警戒感強まる