31日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:新興市場から東証1部のハイテク株へ資金シフトも
■外資系証券の注文動向:差し引き10万株の買い越し
■前場の注目材料:キヤノン、国内新工場、デジカメ生産回帰進める


■新興市場から東証1部のハイテク株へ資金シフトも

31日の日本株市場は買い先行で始まろう。30日の米国市場は、北朝鮮情勢が重しとなるものの、8月ADP雇用統計や4-6月期GDP改定値が予想を上振れたことが好感された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円高の19565円に。円相場は1ドル110円30銭辺りと円安に振れて推移している。

これにサヤ寄せする格好から、日経平均は心理的な抵抗になりつつある19500円を突破してくる可能性がある。また、米国ではハイテク株物色が強まっており、ナスダックは上値抵抗の25日線を突破している。ハイテク株物色の流れが波及する可能性もあり、日経平均をけん引する格好になりそうだ。

一方で、昨日はJPX日経400のリバランスの需給要因があった。大引けにかけて強含みとなっていた銘柄もあったが、この需給要因がなくなることで、反動安を意識しておく必要もあるだろう。そのため、まずは日経平均の直近もち合いレンジの上限である19550円処での値固めを意識しておきたい。

また、物色としてはJASDAQ平均が7営業日続伸になるなど、中小型株物色の流れは続くとみられる。ただ、米ハイテク株上昇の流れを引き継ぐ格好から、新興市場から東証1部へ資金がシフトしやすい面もあろう。昨日はゲーム株の一角に利益確定の流れが強まっていたこともあり、中小型株はいったん利食いが意識されそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き10万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り600万株、買い610万株、差し引き10万株の買い越しとの観測。

08月24日(木):60万株の買い越し
08月25日(金):480万株の売り越し
08月28日(月):140万株の売り越し
08月29日(火):140万株の売り越し
08月30日(水):130万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(21892.43、+27.06)
・ナスダックは上昇(6368.31、+66.42)
・シカゴ日経225先物(19565、+45)
・JASDAQは7営業日続伸、中小型株物色活発
・ドル円は1ドル110円25銭-35銭
・米4-6月GDP、3.0%に上方修正

・キヤノン<7751>、国内新工場、デジカメ生産回帰進める
・トヨタ自<7203>、異業種連携急ぐ、シンガポール配車大手と協業
・NTTドコモ<9437>「LPWA」商用化、低価格IoT、温湿度監視
・オムロン<6645>米社買収、産業用コードリーダー、FA提案拡充
・オリコ<8585>不動産賃貸領域の保証サービス手掛けるリクルート子会社買収
・東芝<6502>WDと契約目指す、きょう、メモリー売却“期限”


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:30  政井日銀審議委員が講演、14:30~記者会見

<海外>
・10:00  中・製造業PMI(8月)  51.3  51.4
・10:00  中・非製造業PMI(8月)    54.5



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~新興市場から東証1部のハイテク株へ資金シフトも