28日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は5.27ドル安の21808.40、ナスダックは17.37ポイント高の6283.02で取引を終了した。ハリケーン「ハービー」がもたらした大洪水が経済に与えた影響を見極めたいとの思惑から、S&P500指数やダウは寄付き後に下落に転じた。被災地であるテキサス州ヒューストン付近に集中する石油精製施設が操業を停止し、原油相場が下落する一方で、ハイテク株や医薬品セクターの大型買収を好感した買いが入り、小動きとなった。セクター別では、医薬品・バイオテクノロジーやテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で保険や各種金融が下落した。

医薬品メーカーのカイト・ファーマ(KITE)は同業ギリアド・サイエンシズ(GILD)による119億ドルの買収に合意し、急騰。ホームセンターのロウズ(LOW)やホーム・デポ(HD)は、ハリケーン被害による復興需要を見込んだ買いが広がった。一方で、原油相場の下落でチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移。またトラベラーズ(TRV)やハートフォード・フィナンシャル(HIG)など、損害保険各社も売られた。旅行予約サイトのエクスペディア(EXPE)はコスロシャヒCEOが配車サービスのウーバーの次期CEOに転じることが報じられ、下落した。

携帯端末のアップル(AAPL)が12日に新製品発表イベントを開催する予定だ。iPhoneが10周年を迎えたこともあり、iPhone 7s及び7s Plusの刷新に加えて、高価格帯(1000ドル前後)のiPhone 8を発表するとの見方が広がっている。

Horiko Capital Management LLC



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:ダウ5ドル安、米南部のハリケーン被害を受けて様子見ムード