28日の日経平均は小反落。2.71円安の19449.90円(出来高概算13億4000万株)で取引を終えた。注目されたジャクソンホール会合については、欧米中央銀行のトップが金融政策に言及しなかった。もっとも、サプライズはなく、一先ずアク抜けが意識された。また、北朝鮮を巡る地政学リスクに対しても、短距離ロケット発射にとどまっており、こちらも買い戻しを誘う格好となった。

しかし、米債務上限問題など米政権運営に対する警戒感は強く、寄付き直後に下げに転じると、その後は先週末の終値を挟んでのこう着が続いた。円相場がやや円高に振れていることも、手掛けづらくさせていた。とはいえ、東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、過半数を占めている。マザーズ、JASDAQ、東証2部のほか、TOPIXもプラスで終えるなど、中小型株を中心に物色がみられている。

また、セクターでは保険、銀行、鉱業、輸送用機器、電気機器、不動産が小安い。一方で、その他製品、医薬品、繊維、サービス、電力ガス、ゴム製品が堅調。33業種中、27業種が上昇しており、底堅い中、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、コナミHD<9766>、ユニファミマ<8028>、SUBARU<7270>、TDK<6762>に上値を抑えられた格好。

米経済指標や金融政策、政権運営への不透明感を背景に模様眺めムードが強まりやすく、インデックスに絡んだ商いの影響を受けやすいだろう。その中で、外部環境に振らされ難い中小型株へ、リスク回避的な資金流入が続きそうである。



<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 中小型株へリスク回避的な資金が流入【クロージング】