ビットコイン(BTC)/日本円(JPY)は、一時40万円台前半まで下落する場面が見られましたが、26日時点では47万円台で推移しています(フィスコ<3807>傘下のフィスコ仮想通貨取引所より)。BTC/USDも17日に4478ドルの高値をつけた後は再び4000ドル前後の推移が続いています(コインマーケットキャップより)。

先週までの価格高騰の背景には、8月9日にビットコインがセグウィット(Segwit、Segeregated Witness)という取引処理能力向上のための技術施策を適用することが確定したというポジティブな要素の他に、北朝鮮のニュース、また、ビットコイン取引量が世界最大規模である取引所のひとつBitfinexが11日に出したサービス変更のニュースも影響している可能性があります。Bitfinexは、規制当局との衝突のリスクを理由に90日以内に米国個人ユーザー向けサービスをすべて停止することをアナウンスしました。同社が今年4月に米ドルの入出金を停止した後、一時ビットコインの買い需要が高まり価格上昇に影響していました。今回のアナウンスもひとつの要素となり得たことが考えられます。

この価格高騰の後の値下がりは市場が調整局面に入ったともいえますが、8月2日にビットコインから分岐したビットコインキャッシュが19日に一時約996ドルまで価格高騰したことと、両者のパワーバランスが変わったことも影響している可能性があります。

ビットコインキャッシュは誕生以降、「マイニングプール(マイニングを複数の個人が共同で行うための場)」を提供するのがviaBTCの1つだけという状態が続きました。ビットコインの場合には20以上のマイニングプールがあるのに対してビットコインキャッシュのマイニングプールはviaBTCが寡占する状態について、セキュリティの面や運営の面で不安視する声が多く存在しました。

しかし、17日にビットコインとビットコインキャッシュのそれぞれをマイニング(採掘、通貨発行作業)する際の収益性が逆転して、ビットコインキャッシュをマイニングした方が、収益性が高くなるという変化が起こりました(コインダンス調べ)。

この後、19日にビットコインキャッシュは一時約996ドルまで高騰しました。21日時点ではビットコインキャッシュは後退して650ドル前後で取引されていますが、出来高は17日以前と比べて約4倍、時価総額は約2.2倍と大きく上昇しており、またハッシュレート(採掘速度)も約4倍と大幅に上がっています。これは、ビットコインキャッシュの仮想通貨としての存在感が高まっていることを意味します。今後、ビットコインキャッシュの動向に投資家の関心も高まることでしょう。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ビットコインキャッシュ価格高騰がビットコインに影響【フィスコ・ビットコインニュース】