22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:冷静に押し目拾いのスタンスといったところ
■外資系証券の注文動向:差し引き220万株の買い越し
■前場の注目材料:富士通、携帯事業売却へ、ファンドなどと交渉


■冷静に押し目拾いのスタンスといったところ

22日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。21日の米国市場では、NYダウが上昇するも、北朝鮮情勢を巡る地政学リスクが重しとなった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円安の19320円。円相場は1ドル109円00銭辺りでの推移と円高に振れており、買い手控え要因になりそうである。

昨日は東証1部の値上がり数が過半数を占めていたものの、指数インパクトの大きい値がさ株が重しとなっていた。好業績株やテーマ株の一角等への物色意欲は強いが、物色に広がりがみられる展開は期待しづらいところであるが、消去法的に中小型株に向かいやすい面はある。

また、日経平均は心理的には節目の19000円辺りが意識されてきており、売り方優位の需給要因であろう。インデックス売買に振らされやすいなか、次第に内需・ディフェンシブ系にシフトしやすい面もありそうだ。もっとも、週末に開催される金融・経済シンポジウムの講演内容を見極めたいとの思惑から手掛けづらい状況は想定内であり、冷静に押し目拾いのスタンスといったところである。

ヘッジファンドの資金流入による急騰が伝えられているビットコインに関連した銘柄への物色のほか、電池や省力化といったテーマ株での循環物色も意識されよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き220万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り400万株、買い620万株、差し引き220万株の買い越しとの観測。

08月15日(火):110万株の買い越し
08月16日(水):110万株の買い越し
08月17日(木):10万株の買い越し
08月18日(金):290万株の買い越し
08月21日(月):130万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(21703.75、+29.24)
・好業績銘柄への物色意欲強い
・上場企業の年金債務の増加に歯止め
・7月半導体製造装置販売49%増
・FA機器など、工場の自動化投資による需要拡大

・富士通<6702>、携帯事業売却へ、ファンドなどと交渉
・富士フイルム<4901>、バイオ医薬、受託生産倍増
・DI<6740>、ライセンス供与検討、サムスン対抗陣営形成、有機ELパネル
・パナソニック<6752>、北米警官用カメラ刷新、駆動時間1.5倍、来年度シェア2割に拡大
・ホンダ<7267>、ホンダジェット出荷量2.7倍、上半期24機、増産で納期短縮目指す

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  営業毎旬報告(8月20日現在、日本銀行)

<海外>
・特になし

<FA>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~冷静に押し目拾いのスタンスといったところ