18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:中小型株中心も引けにかけて慎重姿勢
■外資系証券の注文動向:差し引き290万株の買い越し
■前場の注目材料:トヨタ、カーシェア実験、専用アプリで車両管理・決済


■中小型株中心も引けにかけて慎重姿勢

18日の日本株市場は不安定な展開になろう。17日の米国市場は大幅に下落。トランプ大統領が2つの大統領助言組織を解散させたことで、重要政策の実現が難航するとの見方が広がったほか、シスコ・システムズの冴えない決算。さらに、スペイン・バルセロナで発生したテロ事件を受けて、投資家心理が悪化した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円安の19480円となり、これにサヤ寄せする格好から週初に付けた安値水準を窺う展開になろう。

その後はこう着感の強い相場展開になろうが、米国防総省は米軍と韓国軍が定例の合同軍事演習を21日から実施するため準備を進めていることを明らかにしている。北朝鮮の反発が警戒されるなか、オーバーウィークのポジションは取りづらく、様子見姿勢が強まりやすい。

物色は個人主体の中小型株にシフトする格好となり、昨日同様、東証マザーズ、JASDAQ、東証2部辺りが中心になりそうだ。しかし、来週はお盆休み明けで国内機関投資家も動きが出てくるとみられ、主力銘柄に物色がシフトしてくる可能性がある。また、北朝鮮情勢など地政学リスクへの警戒から、中小型株についても大引けにかけてはポジション調整の動きが強まる可能性がありそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き290万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り660万株、買い950万株、差し引き290万株の買い越しとの観測。

08月10日(木):50万株の売り越し
08月14日(月):60万株の買い越し
08月15日(火):110万株の買い越し
08月16日(水):110万株の買い越し
08月17日(木):10万株の買い越し


■前場の注目材料

・マザーズ銘柄など中小型株物色が活発
・好業績銘柄への物色意欲強い
・NY原油は上昇(47.09、+0.31)
・米7月鉱工業生産、0.2%上昇
・アリババ決算、予想上回る
・大手商社、資源、非資源回復で業績上振れ観測
・非鉄金属価格上昇、中国インフラ向け需要増

・第一生命<8750>、京都中堅に1割、代理店ゆっし・買収相次ぐ
・トヨタ<7203>、カーシェア実験、専用アプリで車両管理・決済
・スクエニ<9684>、実店舗と連動、マックの商品ゲームに登場
・ソニー<6758>、ソフト無償公開、初心者でもAI開発
・京セラ<6971>、開発人員5倍、滋賀に生産拠点集約
・ダイドーグループHD<2590>、「ホットペッパー」と連携、自販機IoT
・国際計測<7722>、タイヤ摩耗試験機参入、電力使用量1/15
・NTTデータ<9613>、次世代IoT開発、2社と協業


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:10  国債買い入れオペ(残存期間1年超5年以下と5年超10年以下)(日本銀行)

<海外>
・10:30  中・不動産価格指数(7月)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~中小型株中心も引けにかけて慎重姿勢