10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円84銭から109円16銭まで下落し、109円22銭で引けた。米国の7月生産者物価指数(PPI)は予想外のマイナス(前月比)に落ち込んだことが嫌気された。また、ダドリーNY連銀総裁はインフレで中期目標である2%に上昇基調であるとの見解を繰り返したものの、目標達成には時間がかかるとの見方を示したことから、年内追加利上げ観測は後退し、ドル売り材料となった。


さらに、トランプ米大統領が記者団の質問に「「炎と脅威に直面する」との北朝鮮への警告は十分強くなかったかもしれない」と述べ、米朝関係の緊迫が高まったため安全資産としての米国債に一段と買いが向かい利回り低下に伴うドル売りがさらに加速した。ユーロ・ドルは、1.1718ドルから1.1785ドルまで上昇して1.1773ドルで引けた。欧米金利差の拡大観測が後退し、ユーロの買戻しが再燃。ユーロ・円は、128円83銭から128円23銭へ下落した。リスク回避の円買いが加速した。ポンド・ドルは、1.3014ドルから1.2971ドルへ下落した。ドル・スイスは、0.9672フランから0.9619フランへ下落した。




<MK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 NY為替:ドル・円は一時109円16銭、米朝関係悪化や欧米株安を意識したドル売り