2日のドル・円相場は、東京市場では110円31銭から110円92銭で推移。欧米市場でドル・円は110円98銭まで買われた後に110円29銭まで反落し、110円75銭で取引を終えた。

本日3日のドル・円は主に110円台後半で推移する見通し。4日の米雇用統計発表を控えて上値は限定的とみられるが、米長期金利の反発を意識してドルは下げ渋る見込み。

欧州中央銀行(ECB)による金融正常化観測を背景に欧米市場では対ドルでユーロ高が進行した。これにつられて、円相場も対ドルでやや底堅い動きを見せている。米国では雇用統計の前哨戦ともいわれる7月のADP全米雇用報告が発表されたが前月比+17.8万人にとどまり、市場予想の+19万人程度を下回った。

相次ぐ低調な内容の米経済指標を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げについて先行き不透明感が浮上しており、ドル相場を圧迫している。このほか、連銀幹部による講演での発言も注目されている。米セントルイス連銀のブラード総裁が早期追加利上げについて支持しない見方を示した一方、米サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁はバランスシートの縮小の今秋からの開始を支持した。米クリーブランド連銀のメスター総裁は金融引き締め継続に前向きな姿勢を示した。

いずれの地区連銀総裁も2017年の投票メンバーではないが、金融正常化に向けたFRBの取り組みは変わっていないとの見方が多く、ドル相場に対する支援材料となる。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利の反発を意識してドルは下げ渋る見込み