1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:アップル関連への物色が意識されるか
■外資系証券の注文動向:差し引き250万株の売り越し
■前場の注目材料:・富士通、印・比で1万人、IT海外開発、現地採用を拡大


■アップル関連への物色が意識されるか

1日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開が続きそうである。7月31日の米国市場では、主要企業決算の好調に伴う投資家心理の改善から買いが先行。一方でハイテク株には利益確定の動きが広がり、高安まちまちの展開に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円安の19925円、円相場は1ドル110円30銭辺りでの推移に。

ADRではトヨタ自<7203>、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>が弱い動きとなるなか、売り先行の展開になろう。一方で、日東電<6988>は4-9月期の業績予想を上方修正しており、ADRでは5%を超える上昇となっている。スマホ向けの部材が伸びていることが要因となるが、米国市場ではアップルの決算が予定されており、アップル関連には思惑買いが向かいやすいだろう。また、新型iPhoneには有機ELが使われるため、有機EL関連への波及も意識されそうだ。

とは言え、米国ではFANG銘柄を中心に主要ハイテク株には利益確定の流れが広がりをみせており、アップル関連への物色も限定的となるようだと、次第にこう着から弱含みの動きへ変わる可能性がある。また、中小型株についても強弱まちまちの流れであり、物色対象が絞りづらくなっている。強いトレンドの銘柄のほかは、調整一巡感が意識される銘柄への自律反発狙いといったところか。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き250万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1000万株、買い750万株、差し引き250万株の売り越しとの観測。

07月25日(火):20万株の買い越し
07月26日(水):410万株の買い越し
07月27日(木):90万株の売り越し
07月28日(金):1090万株の売り越し
07月31日(月):1040万株の売り越し


■前場の注目材料

・日東電、ADRで5%超の上昇
・NYダウは上昇(21891.12、+60.81)
・NY原油は上昇(50.17、+0.46)
・上場企業4-6月期、7割が増益に
・中国関連株の物色が活発
・ユーロ圏6月失業率、9.1%で予想下回る
・米6月中古住宅販売成約指数、予想上回る

・トヨタ<7203>、フィリピンで、店舗3割増へ
・富士通<6702>、印・比で1万人、IT海外開発、現地採用を拡大
・三菱UFJ<8306>、1兆円買収検討、資産運用残高100兆円超に
・三菱重工<7011>、商船事業を完全分社、2子会社も統合、新会社設立
・東芝<6502>、東証2部に降格、株下落圧力・上場廃止の恐れも
・ユニファミマ<8028>、優秀なバイトを社員に、2年で300人


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:45  中・財新製造業PMI(7月)  50.4  50.4



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~アップル関連への物色が意識されるか