31日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:物色は決算等を手掛かりとした個別対応
■外資系証券の注文動向:差し引き1040万株の売り越し
■前場の注目材料:東京電力HD、東北電力と送配電連携協議、共同調達でコスト減


■物色は決算等を手掛かりとした個別対応

31日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になろう。28日のNY市場はまちまちだった。アマゾンの決算が大幅減益となり、ハイテク株を中心に売りが広がった。共和党上院で医療保険改革法(オバマケア)の一部撤廃法案が否決され、当面オバマケアの撤回が難しい状況となったことに加えて、北朝鮮によるミサイル発射で地政学リスクへの警戒感が高まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の19960円。

アマゾンの決算による影響については、先週末の下げで織り込まれていると見られる。しかし、北朝鮮に対する地政学リスクが上値の重しになりやすい。物色は決算等を手掛かりとした個別物色のほか、テーマ性のある材料株の一角にならざるを得ないだろう。短期筋の資金の逃げ足の速さも相まって、マザーズやJASDAQの中小型株の調整が目立っている。足元の信用需給面では、買い残高が7週連続で増加しており、残高は多くはないものの、需給の傾きから戻り待ちの売り圧力への警戒にもつながってこよう。

決算では今週、米アップルの決算が予定されていることで、足元で業績期待が高まっている電子部品などハイテク株へ影響を与えることになろう。FANG銘柄の決算については、ネットフリックス以外は利益確定要因になっており、アップル決算が想定内となるようだと、ハイテク株以外にも利益確定の流れが広がる可能性には警戒しておきたいところであろう。また、メガバンクや大手不動産、大手自動車などの決算が予定されているため、より模様眺めムードが強まりやすくなりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き1040万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1900万株、買い860万株、差し引き1040万株の売り越しとの観測。

07月24日(月):220万株の買い越し
07月25日(火):20万株の買い越し
07月26日(水):410万株の買い越し
07月27日(木):90万株の売り越し
07月28日(金):1090万株の売り越し


■前場の注目材料

・シカゴ日経225先物(19960、+10)
・NYダウは上昇(21830.31、+33.76)
・NY原油は上昇(49.71、+0.67)
・米4-6月期GDP、前期比2.6%増
・米ミシガン大消費者信頼感、7月確報値を上方修正
・独7月CPI、予想上回り前年比1.5%増に

・東京電力HD<9501>、東北電力<9506>と送配電連携協議、共同調達でコスト減
・住友林業<1911>、米で賃貸住宅、100億円出資、商業施設と一体開発
・東京電力HD<9501>、ソニー<6758>「IoT」タッグ 外から家電制御、省エネ
・江崎グリコ<2206>、おしゃれな「健康アイス」、自己否定からヒット商品
・三菱UFJFG<8306>、システム開発へ新会社、IoTで自動発注・決済
・りそなHD<8308>、口座開設、印鑑不要に、傘下行全店で順次


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:00  中・製造業PMI(7月)  51.5  51.7
・10:00  中・非製造業PMI(7月)    54.9



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~ 物色は決算等を手掛かりとした個別対応