5日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:需給変化で流動性のある低位株を選好
■外資系証券の注文動向:差し引き180万株の売り越し
■前場の注目材料:ホンダ、中国販売17%増、トヨタ、マツダも2桁



■需給変化で流動性のある低位株を選好

5日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続きそうだ。4日の米国市場は独立記念日の祝日で休場だったため、海外勢のフローは限られるであろう。また、欧州市場も全般軟調だったことも手掛かり難となる。一方で、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したと発表するなど、地政学リスクから積極的な売買には向かいづらいだろう。

昨日の日経平均は20200円手前水準から始まり、その後20100円処での底堅い値動きをみせていたが、北朝鮮の地政学リスクが警戒されて一時節目の2万円を割り込む場面もみられた。参加者が限られるなかではインデックスに絡んだ商いに振らされやすくなるため、模様眺めムードが強まろう。

また、日本版FANG株とも言われていた任天堂<7974>の利益確定の流れが強まるなど、グロース株からバリュー株への資金シフトも意識されてきている。個人の物色についても、マザーズの値がさ株から、東証1部、2部の低位材料株や出遅れ銘柄へシフトしている感はある。物色の柱が見えづらく、流動性のある低位株が選好されやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き180万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1560万株、買い1380万株、差し引き180万株の売り越しとの観測。

06月28日(水):420万株の買い越し
06月29日(木):650万株の買い越し
06月30日(金):200万株の売り越し
07月03日(月):150万株の売り越し
07月04日(火):330万株の買い越し


■前場の注目材料

・自動車セクターが強い動き
・ECB量的金融緩和縮小示唆
・米金融規制緩和策への期待
・金融庁、フィンテック実証実験促進で枠組み
・インド、電子決済などデジタル経済規模、約110兆円へ
・日経平均、2万円の大台維持

・ホンダ<7267>、中国販売17%増、トヨタ<7203>、マツダ<7261>も2桁
・旭化成<3407>、再生エネ使い水素、変換効率は最高水準
・セブン&アイHD<3382>、「ナナコ」でEV充電
・パナソニック<6752>、電動マウンテンバイク発表
・ダイフク<6383>、営業最高益
・アスクル<2378>、経常益66%減、今期、倉庫火災の影響続く


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:45  中・財新サービス業PMI(6月)    52.8
・10:45  中・財新総合PMI(6月)    51.5



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~需給変化で流動性のある低位株を選好