29日のドル・円相場は、東京市場では112円43銭から112円14銭で推移。欧米市場でドル・円は一時112円93銭まで一段高となったが、米国株安を嫌気して111円82銭まで反落し、112円15銭で取引を終えた。

本日30日のドル・円は112円前後で推移か。日経平均株価の動向を意識した取引となりそうだ。日経平均が下げ渋った場合、リスク回避的なドル売り・円買いはやや抑制される可能性がある。

30日発表される米5月PCEコア指数は前月比+0.1%、前年比+1.4%と予想されており、上昇率はいずれも4月実績を下回る見込み。米連邦公開市場委員会(FOMC)はコアPCEの数値をインフレ関連の参考指標にしているが、今年2月に1.8%まで上昇したものの、3月以降の上昇率は鈍化している。

市場関係者の間では、コアPCEの上昇率が1.7%-1.8%になれば利上げ継続は正当化されるとの見方が多いようだ。ただし、失業率は4.3%まで低下しても賃金上昇は抑制されていることから、コアPCEの上昇率は当面1.5%前後で推移し、2018年も2%の目標水準を下回る状態が続く可能性がある。市場関係者の一部からは、「米バランスシートの縮小がコアPCEの動向に与える影響をFOMCは精緻に分析し、中長期的なインフレ見通しに反映させることが必要になる」との声が聞かれている。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:日経平均株価の動向が手掛かり材料に