28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:円安や原油高材料視も米半導体関連の下げが重しに
■外資系証券の注文動向:差し引き420万株の買い越し
■前場の注目材料:東芝、半導体交渉を継続、本日株主総会


■円安や原油高材料視も米半導体関連の下げが重しに

28日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。27日の米国市場は長期金利の上昇や、共和党上院がオバマケア代替法案の採決を持ち越したことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の20145円、円相場は1ドル112円25銭辺りでの推移となっている。

長期金利の上昇を受けて金融セクターへの物色が意識されるほか、為替の円安や原油相場の上昇等もあり、底堅さは意識されやすいだろう。一方で、米国では半導体関連が総じて軟調な展開となっており、これが重しになりそうである。

また、昨日は配当再投資による需給面での下支えもあって底堅い動きだった。本日の寄付き時点でも需給要因が残っている可能性があろう。ただし、その後は需給イベント通過によって再びこう着感の強い相場展開になりやすい。

そのため、物色の流れとしては、今しばらく中小型株に向かいやすいと考えられる。寄り高で利食いに押されていた銘柄なども、後場に入り再び切り返す動きもみられており、相当、個人の需給は良さそうである。出遅れ銘柄を探る動きも活発化しよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き420万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り790万株、買い1210万株、差し引き420万株の買い越しとの観測。

06月21日(水):330万株の売り越し
06月22日(木):200万株の売り越し
06月23日(金):450万株の売り越し
06月26日(月):180万株の売り越し
06月27日(火):50万株の売り越し

■前場の注目材料

・ドル円(112円20-25銭)
・米6月消費者信頼感指数などの指標が軒並み予想を上回る
・NY原油は上昇(44.24、+0.86)
・ECB量的金融緩和縮小示唆
・ユーロ上昇、1年2カ月ぶり水準に
・ゲーム株など個人投資家の物色意欲強い
・米金融規制緩和策への期待


・タカタ<7312>破綻、銀行に重荷、返済巡り混乱も
・東芝<6502>、半導体交渉を継続、本日株主総会
・NTT<9432>、「振り込め詐欺に悪用 認識」、個人電話帳、廃止も検討
・野村<8604>、独に中核拠点、英EU離脱に対応
・博報堂DY<2433>、移住希望者狙い広告、効果2~3倍


・ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁
「2017年の米国経済の平均成長率は2.3%と見る」
「2017年、あと一回の利上げを支持」
「インフレを下方に押し下げている要因は一時的との見解」
「バランスシートの縮小を年内、緩やかに開始へ」
「FRBの政策は依然緩和的」
「インフレが目標から離れれば金利見通し再考する可能性」


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  アルミ出荷統計(5月)

<海外>
・特になし



<HT>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~円安や原油高材料視も米半導体関連の下げが重しに