20日の米国株式相場は下落。ダウ平均は61.85ドル安の21467.14、ナスダックは50.98ポイント安の6188.03で取引を終了した。供給過剰への懸念などから原油価格が1月の高値から20%を超す下落となっていることが嫌気され、エネルギーセクターを中心に売りが先行。ライアン下院議長が税制改革は年内に完了するとの考えを示したほか、共和党のオバマケア代替法案が来週にも上院で採決される見通しが報じらたものの、相場を押し上げるには至らなかった。セクター別では、医薬品・バイオテクノロジーや公益事業が上昇する一方でメディアや運輸が下落した。

通信のスプリント(S)は、TモバイルUS(TMUS)の親会社であるドイツテレコムが両社の合併案を準備しているとの報道で上昇。ファストフードのマクドナルド(MCD)はアナリストの目標株価引き上げで堅調推移となった。一方でネット小売のアマゾン(AMZN)がアパレル通販サービス「アマゾン・プライム・ワードローブ」を開始した事で、ノードストローム(JWN)やJCペニー(JCP)など百貨店各社が売られた。原油価格の下落を受けて、深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)や石油のマラソン・オイル(MRO)が軟調。

米通信業界4位のスプリントと3位のTモバイルUSの合併(買収)を巡っては独禁法抵触への懸念から過去に断念した経緯があるが、共和党のトランプ政権となったことで、当局の認可が得られる機運が高まっている。

Horiko Capital Management LLC



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:ダウは61ドル安、原油安を嫌気