8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:イベント通過後のアク抜け意識も
■外資系証券の注文動向:差し引き150万株の売り越し
■前場の注目材料:DMG森精機、国内生産再構築、協力会社と分業、工作機械


■イベント通過後のアク抜け意識も

8日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続こう。7日の米国市場では、8日のECB理事会でインフレ見通しを引き下げるとの観測から買い先行となった。また、コミーFBI前長官とトランプ大統領の面談内容が記載された証言原稿が公表されると不透明感がやや後退、引けにかけて堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の19990円。

引き続き重要イベントを前に模様眺めムードが強まることになろうが、日経平均は2万円近辺での底堅さが意識されており、イベント通過後のアク抜けを意識した押し目買いの動きが強まる可能性がありそうだ。一部メディアではコミーFBI前長官は、大統領選中のトランプ陣営とロシアの癒着疑惑への捜査に関し、トランプ氏が妨害を試みたと主張することは控える公算が大きいとの見方を伝えている。

また、足元で金融株が底堅さをみせてきており、投資家のセンチメントを明るくさせそうだ。また、昨日はマザーズ指数やJASDAQ平均がプラス圏で推移するなど、個人主体の中小型株での物色は活発である。外部環境の影響を受け難い中小型株に値幅取り狙いの資金が向かう流れが強まりやすいだろう。個別の材料のほか、引き続きビットコインやゲーム関連辺りに注目か。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き150万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1470万株、買い1320万株、差し引き150万株の売り越しとの観測。

06月01日(木):40万株の買い越し
06月02日(金):180万株の買い越し
06月05日(月):370万株の買い越し
06月06日(火):210万株の買い越し
06月07日(水):160万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(21173.69、+37.46)
・シカゴ日経225先物(19990、+40)
・ECBよるインフレ見通し引き下げ観測
・医薬、食品、建設など内需株堅調
・ゲーム、仮想通貨関連など中小型株の物色活況
・マザーズは年初来高値を更新

・JDI<6740>、業績悪化受け、有機EL子会社化、再延期
・商船三井<9104>や日本郵船<9101>、自動運航船25年までに
・DMG森精機<6141>、国内生産再構築、協力会社と分業、工作機械
・JR東海<9022>、ハイブリッド「特急」投入、22年度めど
・IHI<7013>、福島で再生エネ事業、福島県相馬市など3者、合同会社を設立
・川崎重<7012>、ジェットエンジン用燃焼器、民間向け初出荷
・東レ<3402>、耐摩耗・表面平滑性両立、PETフィルム開発
・富士フイルム<4901>、中東・アフリカ市場深耕、内視鏡検査医師を育成、技術普及で拡販
・東芝<6502>、半導体売却、手続き大詰め、WD・ブロードコムが有力
・ソニー<6758>PSVRの取り扱い店舗7割増へ、品薄解消と普及目指す


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・11:00  オフィス空室状況(5月)    3.39

<海外>
・10:30  豪・貿易収支(4月)  19.50億豪ドル  31.07億豪ドル



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~イベント通過後のアク抜け意識も