■2万円を挟んでのこう着

7日の日本株市場はこう着感の強い相場展開の中で、個別物色が中心になりそうだ。6日の米国市場は、引き続きFBI前長官の議会証言など重要イベントを控えるなか、軟調推移となっている。ただ、原油相場の上昇を受けて、下値も限られていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の19940円。円相場は1ドル109円40銭辺りと円高に振れて推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、日経平均は2万円を挟んでのこう着といったところであろう。昨日は指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>が揃って下落していることから、反転も期待しづらいところであった。本日もインデックス主導の展開になるかを見極めたいところであろう。

また、8日にFBI前長官の議会証言、英国総選挙を控えるなか、資金は中小型株に向かいやすい。ただし、これまでのような物色に広がりがみられる状況は限られてきそうだ。個別ではソフトバンクGの動向に注目。

米国では半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が急伸。ビットコインなど仮想通貨の急伸が半導体需要の拡大につながっていると明らかにしたことが材料視されたようである。英アームを傘下に持つソフトバンクGへも買いが波及しやすいほか、ビットコイン関連としての思惑が高まりやすいだろう。

その他、任天堂<7974>は、ポケモンが登場するゲームを「スイッチ」向けに発売すると発表。任天堂のほか、ポケモン、スイッチ関連への波及が意識されそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き160万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り920万株、買い1080万株、差し引き160万株の買い越しとの観測。

05月31日(水):270万株の売り越し
06月01日(木):40万株の買い越し
06月02日(金):180万株の買い越し
06月05日(月):370万株の買い越し
06月06日(火):210万株の買い越し


■前場の注目材料

・NY原油は上昇(48.19、+0.79)
・5G通信、23年までに全国普及へ
・医薬、食品、建設など内需株堅調
・テーマ株などの中小型株の物色活況
・JASDAQ平均は一時年初来高値を更新する場面も
・米半導体AMD、仮想通貨急伸で半導体需要拡大

・JR東<9020>、来春から順次、山手線全車両に防犯カメラ
・住友金属鉱山<5713>、カナダで金鉱山権益、215億円で取得
・IHI<7013>、航空機部品増産、「A320ネオ」エンジン用、国内拠点に体制整備
・関西電力<9503>、高浜3号機再起動、来月上旬に営業運転
・豊田織<6201>、カーエアコン用コンプレッサー、世界生産5億台突破
・富士通<6702>、利益率6%ゾーンへ、ソフト・サービスに集中
・三菱電<6503>、レーザー・放熱加工機など、自社展で受注好調
・トヨタ自<7203>、極限で培う次の基盤、モータースポーツ強化「根幹」として経営資源投入
・NEC<6701>、手を使わない個人認証ヒアラブルデバイス、イヤホン型実証実験


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:30  豪・GDP(1-3月)  1.6%  2.4%



<HT>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~ 2万円を挟んでのこう着