25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:リスク要因が和らぐのを見極めていく格好に
■外資系証券の注文動向:差し引き370万株の買い越しとの観測
■前場の注目材料:シャープ、赤字幅縮小に


■リスク要因が和らぐのを見極めていく格好に

25日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になろう。24日の米国市場はNYダウが200ドルを超す大幅上昇となった。仏大統領選の第1回投票で欧州連合(EU)との協調路線をとるマクロン氏が優勢となったことが材料視されているが、これについては前日の段階で織り込み済みである。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の18870円となるなか、前日の大幅な上昇に対する利益確定の流れが先行しそうだ。

また、北朝鮮人民軍創軍85周年があり、再び軍事的な挑発に踏み切る可能性が警戒されている。地政学リスクについては、数日間は見極めが必要とみられるが、まずはきょうが無事に通過してくれば、リスクが和らぐ流れにつながろう。物色としてはリバランスの動きにとどまっているが、一つずつリスク要因が和らぐのを見極めていく格好になりそうだ。決算発表が本格化するなか、業績を手掛かりとした個別対応が続きそうである。

その他、26日に発表が予定される米国の税制改革案に対する期待もあり、金融セクターのほか、トランプ物色の再燃も意識されやすいだろう。上値追いは慎重になりやすいが、押し目買い意欲は強そうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き370万株の買い越しとの観測

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り560万株、買い930万株、差し引き370万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

04月18日(火):280万株の買い越し
04月19日(水):690万株の売り越し
04月20日(木):60万株の売り越し
04月21日(金):50万株の買い越し
04月24日(月):550万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(20763.89、+216.13)
・NY原油は下落(49.23、-0.39)
・シカゴ日経225先物(18870、-70)
・独4月IFO企業景況感指数、112.9で予想上回る
・カナダ2月 卸売売上高、前月比-0.2%で予想上回る
・仏大統領選第1回投票結果を受けて、欧州株全面高に
・米4月ダラス連銀製造業活動指数16.8、予想を下回る
・米3月シカゴ連銀全米活動指数0.08、予想を下回る
・北朝鮮軍創設85年 米への対決姿勢を鮮明に

・ニコン<7731>、ASML再起訴へ
・シャープ<6753>、赤字幅縮小に
・日電産<6594>、独部品会社買収へ

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50  企業向けサービス価格指数(3月)  0.8%  0.8%
・10:00  伸銅品生産統計(3月)

<海外>
・特になし



<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~リスク要因が和らぐのを見極めていく格好に