4日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:個別物色も物色対象に広がりは見られずか
■外資系証券の注文動向:差し引き100万株の買い越し
■前場の注目材料:ハイデ日高、営業最高益更新


■個別物色も物色対象に広がりは見られずか

4日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。3日の米国市場は予想を下回る経済指標やロシアでのテロ事件を受けてNYダウ、ナスダックともに下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の18985円だった。円相場は1ドル110円80銭台での推移となっている。

米経済指標については、これまで堅調な内容が相次いでいたことから、週末の雇用統計に向けた米経済の力強さに対する楽観が広がる展開が期待されていた。米金利上昇やドル高を受けた日本株の底堅さが意識されていただけに、手掛けづらい相場展開になりそうだ。また、ロシアでのテロ事件など地政学リスクへの警戒も売買を手控えさせそうだ。

新年度入りへの期待から下値の堅さは意識されそうだが、積極的に上値を追う流れにはならないだろう。日経平均はもち合いレンジの下限レベルでの攻防をみせているが、テクニカル的にも今週についてはシグナル好転が期待しづらく、物色は個別の材料株等に向かいやすいだろう。ただ、このところは中小型株の鈍い動きも目立っており、物色対象に広がりはみられず、一部の銘柄に資金が集中しやすい需給状況である。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き100万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り940万株、買い1040万株、差し引き100万株の
買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

03月28日(火):180万株の買い越し
03月29日(水):580万株の売り越し
03月30日(木):370万株の売り越し
03月31日(金):230万株の売り越し
04月03日(月):100万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは下落(20650.21、-13.01)
・NY原油は下落(50.24、-0.36)
・シカゴ日経225先物(18985、-65)
・3月英PMI、4か月ぶり低水準
・ロシア地下鉄で爆発事件
・スペイン中銀、17年成長率を2.8%に上方修正
・スイスSVME購買部協会景気指数58.6、予想上回る
・S&P、南アフリカを投資不適格級に引き下げ

・東芝<6502>、決算発表の再々延期の可能性
・楽天<4755>、ブラウザ向け10数種類、ゲーム配信開始へ
・ハイデ日高<7611>、営業最高益更新
・トヨタ自<7203>、国内自動車大手10社が情報共有、「つながる車」防御へ同盟

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50  日銀短観(「企業の物価見通し」の概要)(3月調査全容)

<海外>
・10:30  豪・貿易収支(2月)  17.00億豪ドル  13.02億豪ドル




<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~個別物色も物色対象に広がりは見られずか