23日のドル・円相場は、東京市場では111円58銭から111円07銭まで下落。欧米市場でドルは110円63銭まで一段安となり、110円94銭で取引を終えた。

本日24日のドル・円は111円前後で推移か。米下院での共和党ヘルスケア法案の採決が延期された影響は残されており、目先的にリスク選好的なドル買い・円売りはやや抑制される可能性がある。

米下院で23日に予定されていたヘルスケア法案(オバマケア代替法案)の採決は延期されたが、ホワイトハウスのサンダース報道官は、24日午前の法案通過を見込んでいると報じられている。23日の米株式は小幅安にとどまったが、トランプ政権の政策実行・遂行能力について懐疑的な見方が増えているようだ。

また、共和党のへルスケア法案には問題点があることも指摘されている。米議会予算局(CBO)は、ヘルスケア法案の成立によって2026年に無保険者が2400万人増加すると試算しており。共和党内部で対立が生じているとの見方が出ている。実体経済に及ぼす影響を警戒している識者も少なくないようだ。

オバマケア代替法案が下院議会を通過すれば、リスク回避的な取引は縮小すると予想されるが、トランプ政権の不確実性への懸念が消え去ることはないとの声が聞かれている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米ヘルスケア法案の採決延期でリスク選好の円売り抑制も