10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:買い一巡後はFOMC待ちといった流れに
■外資系証券の注文動向:差し引き350万株の売り越し
■前場の注目材料:積水ハウス、連続最高益へ


■買い一巡後はFOMC待ちといった流れに

10日の日本株市場は買い優勢の展開になりそうだ。ただし、重要イベントを控えているなか、買い一巡後はこう着感が強まる相場展開といったところであろう。9日の米国市場では原油相場が50ドルを割り込んだほか、ドル高進行や米国債利回りの上昇が嫌気されるものの、雇用統計の結果を見極めたいとの思惑から引けにかけて上昇に転じていた。シカゴ日経225先物清算値(6月限)は大阪比120円高の19290円、円相場は1ドル115円台に乗せるなか、幅広い銘柄に買いが先行することになりそうだ。

もっとも、米国同様、雇用統計の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいほか、来週には米連邦準備理事会(FRB)は14、15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げを議論する。メジャーSQを通過することから幾分需給は軽くなるだろうが、結局のところはFOMC待ちといった流れの中で、こう着感が強まりそうだ。物色についても、主力処での物色一巡後は、対象は絞られてくるとみられるが、中小型株への個人主体の値幅取りの動きが続きそうだ。

なお、日経平均はもち合いレンジの上限レベルでの推移が予想されるため、終値では13週線を上回って終わる可能性が高そうだ。煮詰まり感が台頭するなか、来週以降のもち合いレンジの上放れが意識されやすい。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き350万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1380万株、買い1030万株、差し引き350万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

03月03日(金):20万株の売り越し
03月06日(月):140万株の売り越し
03月07日(火):150万株の買い越し
03月08日(水):150万株の売り越し
03月09日(木):440万株の買い越し



■前場の注目材料

・NYダウは上昇(20858.19、+2.46)
・シカゴ日経225先物(19290、+120)
・NY原油は続落(49.28、-1.00)
・円相場、1ドル115円00-05銭
・米失業保険申請、24.3万件に増加

・東芝<6502>、追加融資検討、数千億円要請へ
・積水ハウス<1928>、連続最高益へ
・西武HD<9024>、会員制ホテル事業へ参入
・パナソニック<6752>、中国家電事業5年ぶり増収へ

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50  法人企業景気予測調査(1-3月)

<海外>
・特になし






<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~買い一巡後はFOMC待ちといった流れに