1日の日経平均は大幅続伸。274.55円高の19393.54円(出来高概算19億9000万株)で取引を終えた。2月28日の米国市場はトランプ大統領の議会演説を控えるなか、NYダウは13営業日ぶりに反落となった。一方で、シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円高、円相場は1ドル113円台と円安に振れて推移するなか、買い戻しとみられる動きが先行。前引け際にトランプ大統領の議会演説が予定されているが、市場はそれを前にアク抜けを想定した値動きのなか、日経平均は一時19300円を回復する場面をみせている。

さすがに前引けにかけては上げ幅を縮めていたが、議会演説が通過した午後は安心感からか、再び上げ幅を広げる展開となり、大引け間際には19400円に乗せる場面をみせている。セクターでは機械、保険、証券、電気機器、化学、輸送用機器、情報通信、石油石炭、医薬品、ガラス土石が上昇。一方で、パルプ紙が小幅ながら唯一下げている。

日経平均は一先ずもち合いレンジ内での推移となり、レンジ突破を意識したスタンスに入った格好である。トランプ大統領の議会演説を受けた米国の動向が注目される。政策期待が高まるようであれば、日本株市場については、もち合いレンジの上限突破を意識したスタンスに入ろう。

また、ゴールドマン・サックスは3月の米利上げの確率を30%から60%に引き上げたと報じられている。3日に予定されているイエレンFRB議長講演のほか、コアPCE価格指数、米ISM景況指数などの多くの経済指標の発表への関心が高まりやすく、金融セクターの動向に注目。また、中国の全人代も控えており、市況関連への関心も高まりそうだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 もち合いレンジの上限突破を試せるか【クロージング】