19日のドル・円相場は、東京市場では114円44銭から114円96銭で推移。欧米市場でドルは115円62銭まで上昇したが、114円86銭で取引を終えた。

本日20日のドル・円は、115円前後で推移か。日本時間午前11時発表予定の中国の10-12月期国内総生産(GDP)が有力な手掛かり材料となりそうだ。市場予想と一致した場合、中国経済の減速懸念はやや後退し、リスク選好的なドル買いは継続する可能性がある。

昨年10-12月期の中国GDPは前年比+6.7%と予想されており、伸び率は昨年7-9月期と同水準になるとみられている。個人消費はまずまず堅調であり、景気を下支えしている。鉱工業生産の伸びはやや鈍化しつつあるものの、生産活動の低下を明確に示す数字ではないとみられており、中国経済の急速な悪化に対する市場の警戒感はやや低下しているようだ。
ただし、トランプ次期米大統領は中国製品に高い関税をかける考えを表明していることや、人民元相場の意図的な操作によって米企業の競争力が損なわれていると批判していることから、次期米政権の出方次第で中国経済の先行きに対する不安が再び強まる可能性は残されている。中国は人民元安の進行を阻止する方針を維持しており、人民元安によって貿易の競争力を高めようという意図はないとみられている。

市場関係者の間からは、「トランプ政権の正式発足後の早い時期に為替に関して米国と中国の二国間協議が行われるのではないか?」との声が聞かれている。





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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:10-12月期中国GDPを見極める展開