8日のドル・円相場は、東京市場では113円86銭から113円13銭まで下落。欧米市場でドルは一時114円38銭まで買われたが、114円03銭で取引を終えた。

本日9日のドル・円は、114円前後で推移か。欧米株高が続いていることや米長期金利の上昇を意識してリスク選好的なドル買い・円売りは継続する見込み。

欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で、資産買い入れプログラムを2017年3月から12月まで延長することを決定した。ただ、2017年4月以降、毎月の買い入れ額は現行の800億ユーロから600億ユーロに減額される。

ECBのドラギ総裁は会見で「量的緩和(QE)はある意味無期限、無制限である」、「見通しが悪化した場合、QEを拡大、延長する可能性がある」と説明し、緩和策の縮小ではないと主張した。ただし、債券市場関係者の間からは「資産買い入れプログラムは2018年以降も継続される見込みだが、ドラギ総裁の任期が終了する2019年11月までには終了し、買い入れ額はゼロにはならないが大幅に減額されるのではないか?」との声が聞かれている。

8日の欧米市場では「ECBによるQEは無制限」とのドラギECB総裁の発言を意識して、ユーロ売りが優勢となったが、ユーロ圏のインフレ率はゆるやかに上昇していくとの見方は増えており、QEの長期化に対する懐疑的な見方は少なくないようだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:欧米株高や米長期金利の上昇を意識してドル買い継続へ