*08:40JST NYの視点:米12月の利下げ見送りも、議長は中立金利に近づくにつれ利下げペース減速の可能性を示唆 連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り、政策金利を0.25%引き下げ4.50-4.75%に決定した。全会一致での決定。0.5%の利下げを決定した前回FOMCで小幅な利下げを支持し大幅利下げに反対票を投じたボウマン理事も今回会合で利下げを支持したことはハト派的な利下げと言える。

◆前回声明との比較
●労働市場の状況は年初から全般的に緩和(前回:労働市場の伸びは鈍化)
●インフレは2%目標に向け進展した(前回:インフレは2%目標に向け一段と進展した)
●全会一致で決定(前回:ボウマン理事は0.25%の利下げを主張し反対票に投じる)

パウエル議長は今回の利下げを考慮しても政策がまだ景気抑制的で、「FRBはより中立姿勢に向けた軌道上にある」とし、FRBの利下げ軌道を明確化した。同時に、利下げは始まったばかりとしたが、中立金利に近づくにつれ、利下げペースを減速させることが適切となる可能性に言及。中立金利への引き下げを、急ぐ必要なしとの考えも示した。議長は9月の消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったとし、経済は強いとの見解で、データ次第で12月に利下げを見送る可能性も示唆した。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米12月の利下げ見送りも、議長は中立金利に近づくにつれ利下げペース減速の可能性を示唆