*07:39JST NYの視点:米4月JOLT求人件数は2021年来の低水準、過熱感の後退で利下げ観測強まる 米国労働局(BLS)が発表した4月JOLT求人件数は805.9万件と、3月835.5万件から予想以上に減少し、21年2月来で最低となった。失業者1人に対する求人件数も1.2件と21年6月来で低水準とコロナ以前の水準に戻った。

労働市場への労働者の自信をあらわすとされる自主退職は350.7万と、340.9万から小幅増。自主的退職率は2.2%と、変わらず。1年前の2.3%からは低下した。雇用削減率は0.9%と0.8%から上昇も前年の1.0%からは低下。

ただ、採用者数は500万台半ばとコロナ期を除いて2018年1月来の低水準近くで推移しており、冴えない。JOLTの結果はBLSも認めたとおり、あくまでも想定水準であることや回答率が過去最低の3割であることから実際にはより低迷している可能性も懸念されている。

アトランタ連銀の4-6月期国内総生産(GDP)予想も1.7%と、前回の2.7%から大幅下方修正されるなど、景気減速で、9月の利下げを織り込む動きも再燃した。

■4月労働市場ダッシュボード
求人件数:4.8%(3月5.3%、2023年6.0%)
採用率:3.6%(3.6%、3.8%)
自主的退職率:2.2%(2.2%、2.3%)
雇用削減率:0.9%(0.8%、1.0%)

失業率:3.9%(3.8%)
不完全雇用率(U6):7.2%(7.1%)
非農業部門雇用者数:+17.5万人(+31.5万人)
平均時給:前月比+0.2%、前年比+3.9%(+0.3%、+4.1%)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米4月JOLT求人件数は2021年来の低水準、過熱感の後退で利下げ観測強まる