*07:43JST NYの視点:各国中銀の金融政策当局者、市場の来年の利下げ観測を警告 バンク・オブ・アメリカのエコノミストは英中銀が2025年まで利下げを見送ると見ている。英中銀のインフレ見通しを受け、中銀が来年いっぱい、金利を据え置き、最初の利下げが2025年2月と予想。25年に全部で4回の25BPの利下げを予想。一方で、短期金融市場は現状ですでに24年度、25BPの利上げ3回と、0.75%の利下げを織り込んだ。英中銀のベイリー総裁は20日、利下げについて考えるのはあまりにも時期尚早と言及。食料・エネルギーコストの上昇リスクを指摘し、インフレリスクには一段と積極的な措置が必要になるかもしれないと慎重な姿勢を表明した。

欧州中央銀行(ECB)メンバーも、スペイン中銀のデコス総裁が「利下げ協議の開始、まったく時期尚早」、ベルギー中銀のウンシュ総裁が「市場は追加利上げの可能性を軽視して楽観的な見方を示している」と警告。

米連邦準備制度理事会(FRB)も最新10月消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化したため短期金融市場は来年度、1%の利下げを織り込んだ。しかし、インフレ鈍化を好感しつつ、FRB高官は追加利上げの可能性を除外しなかった。リッチモンド連銀のバーキン総裁は20日のTVインタビューで、総合、コアインフレの鈍化に言及しつつ、金利において、どの程度の高さでどの程度長く据え置くかは「経済の展開次第」と強調。インフレが強固で、一段と長期で高金利になると予想。FRBのインフレを目標に達成させる仕事はまだ、終了していないと、追加利上げの可能性も除外していない。短期金融市場での来年の利下げ確率も低下。

利上げ終了の可能性も不透明でドルや欧州通貨は当面、経済やインフレ指標を受けて方向感を探る展開が続く可能性がある。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:各国中銀の金融政策当局者、市場の来年の利下げ観測を警告