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集合住宅建設が鈍化したことが背景になる。
住宅建設件数の先行指数となる住宅建設許可件数の9月分も前月比‐7.7%の158.9万戸。下落幅は2月来で最大となった。同じく集合住宅建設許可件数の減少が全体指数を押し下げた。8月172.1万戸から予想以上に減少し1年ぶり低水準となり、今後の着工件数が減少する可能性を示唆した。過去最低水準の住宅ローン金利に加えて、パンデミックを背景とした都市部から郊外への移動が2020年後半から今年始めの住宅需要を支えた。しかし、ここにきて材料コストの上昇やサプライチェーンの混乱が長引きさらに人手不足で供給が需要に追いつかない状況となっている。
一戸建て住宅の在庫は依然15年ぶり高水準を維持。建築コストの上昇に伴う住宅価格の上昇で、値ごろ感が低下したため需要はいくらか鎮静化。しかし、建設業者は需要に楽観的であることが最新の建設業者のマインドを示すNAHB住宅市場指数の10月分で明らかになっている。ただ、建設中の住宅で完成していない物件の件数は1974年以来で最高に達した。需要と供給の均衡には時間を要する可能性がある。
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