全米住宅産業協会(NAHB)が発表したNAHB住宅市場指数の最新7月分は80と、予想外に6月81から低下し11カ月ぶり低水準となった。ただ、前年同月の72からは上昇。需要は引き続き強いが、建築材や人件費の上昇が建設業者の信頼感の低下につながった。昨年の11月に過去最高を記録したのちは、低下傾向にある。拡大と縮小の境目である50は2014年7月以降7年間継続して上回っている。

住宅価格の高騰で、買い手が様子見の姿勢に転じた。購買見込み客足指数は65。今年初めて70を下回った。NAHB会長は、建築材料の中で特に配向性ストランドボードは2020年1月の水準から500%超上昇したと指摘。加えてサプライチェーンの混乱、在庫水準も低く、売上を抑制すると見られている。

住宅市場はパンデミック需要が強いにもかかわらずFRBが住宅ローン担保証券の購入を続けていることも上昇の要因との意見もある。これに対し、パウエル議長はFRBの購入による影響は微々たるものとしている。MBS購入縮小の必要性を指摘するFRB高官もおり、次回のFOMCで注目される。

■7月住宅市場指数:80(6月81、2020年7月72)
一戸建販売現在:86(87、78)
一戸建販売見通し:81(79、75)
購買見込み客足指数:65(71、57)






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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米7月住宅市場指数、11カ月ぶり低水準、買い手様子見に転じる