米2月NY連銀製造業景気指数は12.1と1月3.5から予想以上に上昇し、9月来で最高となった。ニューヨーク州の企業は今後6カ月の状況も楽観視している。地区連銀は設備投資計画の拡大が目立つと指摘。調査によると雇用の拡大も継続している。また、価格の上昇も際立った。仕入れ価格は57.8と、1月の45.5から上昇。6カ月平均の37.1も上回った。販売価格は23.4と15.2から上昇。それぞれ2011年5月来で最高を記録した。

他の地区連銀指数に先立ち発表されたNY連銀製造業景気指数の結果を受けて、期待が広がった。ウイルス収束が見られず消費が滞る中、製造業が米国経済の成長をしばらくけん引していく可能性がある。

いくつかの指標で価格の上昇が観測されるが、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らは短期のインフレの上昇を懸念しないと表明している。セントルイス連銀のブラード総裁はインタビューで、インフレが制御不能な状況かどうかを非常に綿密に監視していくとしたがらも、FRBが資産購入ペースを減速させる時期にはまだないとの考えを再表明した。

パウエル議長は上院銀行委員会で23日に証言を予定しており注目となる。

■米2月NY連銀製造業
景気指数:12.1(1月3.5、6カ月平均)
仕入れ価格:57.8(45.5、37.1)
販売価格:23.4(15.2、12.0)
新規受注:10.8(6.6、7.3)
出荷:4.0(7.3、10.3)
入荷遅滞:9.1(5.5、4.4)
在庫水準:6.5(-0.7、-4.2)
受注残:2.6(-5.5、-5.7)
雇用者数:12.1(11.2、9.5)
週平均就業時間:9.0(6.3、8.0)

6カ月予想
景気指数:34.9(1月31.95、6カ月平均35.0)
仕入れ価格:55.8(49、45.3)
販売価格:32.5(23.4、22.3)
新規受注:35.6(34.8、35.4)
出荷:35.1(37.6、33.7)
入荷遅滞:11.0(3.4、1.4)
在庫水準:14.9(9.0、8.9)
受注残:15.6(6.2、5.9)
雇用者数:16.6(23.0、20.6)
週平均就業時間:14.3(11.7、8.8)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米2月NY連銀製造業景気指数の価格、ほぼ10年ぶり高水準へ