皆さん、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

ドル・円は103円台で推移し、下げ渋る展開となりました。英国と欧州連合(EU)との通商協議が12月24日までに合意に達したことから、ポンド買い・円売りが活発となり、この影響でドル・円の取引ではドル買い・円売りが若干優勢となりました。一方、通商合意によりユーロ売り・ポンド買いの取引が急拡大した影響で、ユーロは対円で伸び悩みました。

さて、今週・来週のマーケットはどうなるのか?各通貨の見通しについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

ドル・円は『底堅い値動き』を予想しています。『米追加経済対策の早期実施は不透明となり、市場の混乱を回避するための安全逃避的なドル買いが続く可能性がある』と伝えています。また、『新型コロナウイルス変異種の世界的まん延が不安視されており、安全通貨のドルは売りづらい展開となりそうだ』と見通しています。

米国の9000億ドル規模の経済対策については議会を通過したものの、トランプ大統領が部分修正を求めている状況です。本日(12/28)がつなぎ予算の期限となっておりますが、もし『つなぎ予算が失効した場合、29日から政府機関の一部閉鎖などの事態も想定される』ほか、『株式や商品からドルや米国債に投資資金が向かう展開』が予想されます。

ユーロ・円については『下げ渋り』を予想しています。『欧州での新型コロナウイルス変異種のまん延を警戒して、リスク回避的なユーロ売り・円買いが優勢となる可能性がある』と考察しています。一方、『欧州連合(EU)と英国の通商合意によって、ユーロ圏経済の混乱は当面回避される見通しとなっており、ユーロ買い・米ドル売りが継続した場合、ユーロ・円は下げ渋る可能性がある』と伝えています。

ポンド・円は『もみ合い』を予想しています。『英国と欧州連合(EU)の通商協議が合意に達し、交渉期限切れによる混乱を回避した安心感からポンド買いが先行しよう』と分析しています。ただ、『材料出尽くしで下げに転じる可能性』や、新型コロナウイルス変異種のまん延による『経済への影響を懸念したポンド売りが想定される』点にも言及しています。

豪ドル・円は『底堅い展開』を予想しています。『感染力が増したとされる新型コロナウイルス変異種の発生は新たな懸念となるものの、ワクチンの供給・接種が広がるなかで変異種への有効性検証も期待され、リスク回避的なムードは限定的になるとみられる』と考察しています。また、『経済指標の改善を受けて、豪準備銀行(中央銀行)の早期追加緩和観測の後退も続く』と伝えています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子


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情報提供元: FISCO
記事名:「 新型コロナウイルス変異種がまん延、ドルは売りづらいか 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)