皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、南アランド円についてのレポートを紹介します。

まず、陳さんは『南アフリカ準備銀行(中央銀行)は19日の政策決定会合で、主要政策金利であるレポレートを3.50%に据え置いた』と伝えています。『ハニャホ中銀総裁は、物価上昇が引き続き緩やかで、新型コロナウイルス禍の先行きは不透明だという見解を示した』として、『南ア中銀は新型コロナ流行を受けた景気後退(リセッション)に対応するため、今年これまでに300ベーシスポイント(bp)の利下げを実施したが、据え置きは2会合連続となった』と述べています。

続けて、『ムボウェニ財務相は先月の予算演説で、財政赤字と債務総額がさらに拡大すると表明。経済成長は弱さが続くとの見通しを示した』としており、さらに『「経済・金融情勢は当面不安定な状態が続くと予想される」とし、新型コロナ感染は波があると予想。経済がいつ成長に戻るかを判断するのは難しいと述べた。経済成長とインフレの見通しは依然低調だが、来年の利上げを示唆した』と解説しています。

また、『ムーディーズ・インベスターズ・サービスとフィッチ・レーティングスは20日、ジャンク級(投機的水準)にあった南アフリカ共和国の発行体格付けをさらに引き下げた』と言及し、『ムーディーズは南アの外貨建ておよび自国通貨建て格付けを「Ba1」から「Ba2」に引き下げ、格付け見通しを「ネガティブ」に据え置いた。フィッチは同格付けを「BB」から「BB−」に引き下げて格付け見通しを「ネガティブ」とした』と伝えています。

ムーディーズについては、『発表文で「南アの財政状況が中期的に一段と悪化すると見込まれることがBa2への格下げの主な理由」と説明した』としており、一方でフィッチは、『新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴い、「南アの経済成長は深刻な打撃を受け、国内総生産(GDP)は2022年になっても19年の水準を下回ったままと予想される」とコメントした』と述べています。

今回の格下げでは、『両各付け会社とも南アフリカの構造改革について疑問を呈し、改革が実施されても、影響は小さいとの見解を示した』として、『前途多難ということだが、ムボウェニ財務大臣は、今の南アフリカの経済状況は世界的な経済危機(コロナ等による)もので、格下げするのは、フェアではないと不満を述べた』と説明しています。

先週発表された南アフリカ10月消費者物価指数については、『前年比3.3%、予想3.0%、前回3.0%。南アフリカ生産者物価指数は前年比2.7%、予想2.5%、前回2.5%だった』と伝えており、『消費側、生産者側、両方において物価(インフレ)が上昇しており、利下げ懸念が後退していることが南アランドをサポートしている』と考察。

そして、『アフリカ諸国では、米国のバイデン次期民主党政権への期待が高まっている』と指摘し、『トランプ政権では貿易面で軋轢が生じたが、バイデン政権ではより融和的となり、対中国という面からもより積極的にアフリカ諸国への支援を厚くするだろうという期待がある』と言及しています。

『オバマ政権時にアフリカ諸国担当の国務次官補だったグリーンフィールド氏が次期米国連大使に指名されたことも好感されている』とのことで、こうしたことから、南アランド円は堅調に推移するとの見解です。

予想レンジは、『6.60円~7.20円』としています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の12月1日付「【南アランド円、今週の予想(11月30日)】」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜



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情報提供元: FISCO
記事名:「 南アランド円は堅調に推移か サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)