皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

先週末の日経平均株価は前週末比2,836円高の19,389円、NYダウも2,462ドル高の21,636ドルへと反発しました。難航していると伝わっていた大規模な新型コロナ景気対策法案について週半ばに米議会にて合意成立の見通しとなったことから、週初めは下落基調だったNYダウが大幅に反発し、週を通じては1930年代以降で最大の上昇幅となりました。日経平均も19,000円台を回復しています。

為替市場ではドル資金不足が解消され始めましたが、FRB議長が一段の追加緩和姿勢を示したことからドル売りが活発となり、ドル/円は111円台から107円台へ下落しました。ECBの量的緩和策への期待やドイツの経済対策への期待でユーロ売りは一服し、ユーロ/円は117円台から121円台へ上昇しました。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

レポートでは、『今週も引き続きウィルスによる感染者数の増加に一定の鎮静化が見られるのか、さらなる感染拡大への懸念が高まるのか注目されます』と伝えています。

米国の感染拡大状況と経済への影響に引き続き注目が集まりそうです。『先週の新規失業保険申請件数が記録的な増加となった』ことから、今週末の3月雇用統計の結果も懸念されており、『就業者数の減少となれば2010年9月以来9年半ぶりの象徴的な出来事となるかもしれません』と注目されています。

また、『先週までの各国中銀による緩和策や流動性供給策によってドル資金調達に対する需要に一服感が見られたこともあり、先週後半まで続いたドル高・円安の流れが先週末にドル安・円高に転換した流れが、今週一段と加速するかもしれません』とも考察しています。

ドル/円に関してはテクニカルな部分もふまえ、『今週は米雇用統計などの米経済指標の下振れを受けてドル/円がどの水準まで下落するのかを見極める重要な一週間になると思われます』と伝えています。

そのほか、3月ISM製造業、非製造業景況指数なども記録的な落ち込みとなれば、米国経済の先行きに対して懸念が一段と高まることも考えられます。その場合には、『リスク資産とされる株式市場から安全資産とされる債券市場への資金流入が続き、米長期金利の低下とともに株安・円高が一段と進む可能性』も視野に入れながら市場の動向を注視することになりそうです。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 米国での感染拡大が経済へ及ぼす影響は? 住信SBIネット銀行(三井智映子)