皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

先週も引き続き各国株式市場は株価の大幅下落が続きました。3月13日の日経平均株価は前週末比3,318円安の17,431円、NYダウは2,679ドル安の23,185ドルと下落の歯止めがかからない状態です。為替市場では不安定な値動きが続き、ドル/円は105円台から一時101円台まで下落したのち、週末に108円台へ急反発しました。ユーロ/円は118円台から一時116円まで下落しましたが、週末に119円台へ反発しています。

新型肺炎感染拡大の中心地がいよいよ欧米へとうつり、米国内でも非常事態宣言を宣言する州が増加するなどがより世界経済への減速懸念を高めました。また、『OPECとOPEC非加盟国が協調減産に合意できず、原油価格が急落したこと』もマーケットをより混乱させる一因となりました。NY市場では先週、サーキットブレーカーが2度発動しており、12日にはブラックマンデー以来最大の下落率を記録しています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

今週は16日東京市場オープン前に米国FRBが1.00%の緊急利下げを決定するというサプライズがありました。また、日銀も今週の予定を前倒しし16日に会合を開催し追加金融緩和を決定、NZ中銀も0.75%の緊急利下げを行うなど、すでに各国中央銀行がさまざまな動向を見せてきています。

ちなみに先週のECB理事会については、『市場の一部からG7との協調姿勢を示すためにも利下げや財政政策への必要性が求められていたものの、流動性供給策に留まった』ことが市場の失望へつながったとみられており、『ユーロは対ドルを中心に下落した経緯があるだけに日銀の対応が注目されます』と伝えています。

今週17-18日開催予定のFOMCでは、『FRBが社債の買い入れなども含め、大規模な債券買入れプログラムを実施するか焦点の一つとして注目』されていましたが、既に16日に債券買い入れ再開を発表しているため、さらなる支援策が示唆されるか引き続き注目されそうです。

FRBに関しては先週、12日に『5,000億ドルの3ヵ月物公開市場オペを実施』、『13日には1ヵ月物と3ヵ月物のオペを5,000億ドルずつ実施』と『量的緩和と同様の対応』が行われており、引き続きその金融政策には注目が集まりそうです。レポートでは、『FRBの流動性大量流入策は、金融市場の信頼感を回復出来るか』、『金融危機に陥る前に手立てを講じることが出来るか、その効果への期待とともに対応が注目されます』と考察しています。

そのほか、今週発表の経済指標の中では、米国において『19日にISM製造業景況指数の先行指標の一つとして注目される3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が発表され、ウィルス感染に部品等、中国からの供給不足の問題が数値の上にどの程度表れるのか』が注目されそうです。

また、『19日に南ア中銀政策委員会が開催され、ウィルス感染の影響による南ア経済の下振れに対応すべく、利下げの可能性も浮上しているだけに、ランドの一段の下振れには注意が必要です』と伝えています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 各国中央銀行の金融危機対応に注目 住信SBIネット銀行(三井智映子)