皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

先週も引き続き新型肺炎関連の報道が注目されました。14日の日経平均株価は前週末比140円安の23,687円と反落した一方、NYダウは295ドル高の29,398ドルと堅調でした。為替市場では、ドル/円は109円台後半から110円台前半で推移となりました。ユーロ/円は弱含みの展開となり、120円台から118円台後半へ下落しました。

経済指標が堅調な結果だったことや、民主党候補者の指名争い難航の様子からトランプ氏有利との見方が強まり、新型肺炎への懸念はくすぶるもののNY株式市場は堅調な動きをみせました。一方、欧州では、メルケル独首相の後任人事をめぐって連立与党が分裂するのではという政治不安が浮上したことや軟調な経済指標から、欧州経済の成長減速が懸念されユーロ売りが広がりました。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

レポートでは、『今週も引き続き、ウィルス感染拡大を巡る報道がリスク選好もしくはリスク回避への大きな焦点となると思われます』と伝えています。

先週、注目されていた議会証言にてパウエルFRB議長は、『ウィルス感染拡大が米経済の重大な変化につながるか判断するには時期尚早』と発言し、『先週末発表された米1月小売売上高や鉱工業生産でも緩やかな成長持続を確認』できたことからも、米国経済は緩やかな成長軌道を維持しているとみられます。このような中、今週も『引続き米経済指標での緩やかな成長持続が確認できるか注目されます』とレポートでは考察しています。

また、17日寄り前に発表された日本の10-12月期GDP速報値は、予想どおりマイナス成長に転じました。レポートでは、『1-3月期もウィルス感染の影響によるインバウンド消費の大幅減の影響などが懸念され、2四半期連続でのマイナス成長、すなわちリセッション入りとの懸念が高まれば、日経平均株価の下落が加速すると同時にリスク回避を背景にした円高の加速には注意が必要です』と伝えています。

また、景気減速への懸念が続く欧州については、今週発表の経済指標に加え『20日に公表されるECB理事会議事要旨で緩和政策継続の必要性が強調される可能性もあることから、ユーロは先週末の東京市場で付けた2017年4月以来の1.0827ドルを下回り、今週以降も一段とユーロの下落が進む可能性があります』と注目しています。

そのほか、『豪ドルは18日の豪中銀政策委員会議事要旨での追加緩和時期を巡る思惑に変化が見られるか』や、『19日のトルコ中銀政策委員会では現状11.25%の政策金利が一段と緩和されると予想される中、実質金利のマイナス拡大がトルコリラの対ドル、対円での下落につながるか』などの点にも注目される週となりそうです。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 リスク回避を背景にした円高の加速に注意 住信SBIネット銀行(三井智映子)