皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

10月29日から30日にかけて開催されたFOMCでは政策金利を25bp引き下げ、3会合連続の利下げが決定しました。パウエルFRB議長の会見では「現行の金融政策は適切である可能性が強い」と次回は政策金利を据え置く方針を示唆しています。また、「景気拡大を維持するために適切に行動する」という文言が声明文から削除されました。

NY市場ではFOMC利下げ決定が予想通りで波乱なく通過したことに加え、週末に発表された米雇用統計が良好な結果であったことから、週を通じて株価は上昇しました。NASDAQ、S&P500指数は過去最高値を更新しています。ちなみに、10月30-31日の日銀金融政策決定会合では、現行の政策運営方針の維持が賛成多数で決定されました。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

まずレポートでは今週の注目ポイントとして、『米国経済の底堅さを背景にした債券・株式市場の動向』と『先週末の米中閣僚級による通商交渉を巡る電話会談で進展期待が確認された安心感が今週も継続するか』という点をあげています。

また、『WTO(世界貿易機関)は、中国が申し立てていた米国の反ダンピング措置の一部について違法性を認め、米国製品36億ドル相当に報復措置を実施することを容認』したため、『今後の米中協議に何らかの影響を与える恐れがあり注意が必要かもしれません』と伝えています。

今週の米国が発表する経済指標では、5日に発表された米10月ISM非製造業景況指数や8日発表予定のミシガン大消費者景況指数が注目ポイントとなりそうです。レポートでは、『米労働市場の堅調が確認された中で個人消費やサービス業における企業経営者のセンチメントに改善が見られるか』について注目を向けています。

英EU離脱を巡る問題については、『12月の総選挙を巡る世論調査の行方がポンドの動向を左右する可能性があるほか、7日の英中銀政策委員会でカーニー英中銀総裁が会見でEU離脱問題を巡る合意なき離脱の回避の安心感に対して今後の政策運営に影響があるのか注目されます』との見解です。

そのほか5日の豪中銀政策委員会で政策金利の据え置きが発表されたオーストラリアの動向については、『8日に発表される豪中銀四半期金融政策報告の内容次第では豪ドルが対ドル、対円で大きく動く可能性があり注目されます』とも伝えています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 米中通商交渉を巡る動きに注目 住信SBIネット銀行(三井智映子)