米商務省が発表した昨年11月貿易収支は493億ドルの赤字となった。赤字幅は10月557憶ドルから予想以上に縮小し、6月以来で最小となった。輸入が2.9%減の2592憶ドルとなった一方で、輸出は0.6%減にとどまり2099億ドルだった。対中赤字も52億ドル縮小。たた、2018年11月までの通年の対中貿易赤字は前年同期から10.8%増の3823憶ドルに達し、2番目に赤字幅が大きいメキシコの5倍以上となった。対中貿易赤字を目指すトランプ大統領の政策を正当化する結果となった。

11月の貿易赤字の予想以上の縮小を受けて、国内総生産(GDP)におけるネットの輸出のマイナス寄与度が‐0.52%ポイントから‐0.23%ポイントに改善された。アトランタ連銀は10−12月期国内総生産(GDP)予想を+2.73%と、従来の+2.4%から引き上げた。
米商務省は28日に、10−12月期国内総生産(GDP)の速報値を発表する。

米中貿易協議の行方は依然不透明。ムニューシン米財務長官はCNBCとのインタビューで、ライトハイザーUSTR代表と来週、中国を訪問することを再確認した。トランプ政権が中国と通商問題で合意に達した場合、米国経済にとりプラスにはたらく。成長減速への懸念も払しょくする。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米11月貿易赤字が縮小、Q4GDPに期待広がる